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2024.01.10

いち早く飛びついたが「損失」を出し続けるAI搭載サービス、収益を出す方法

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急速に進化するビジネスシーンにおいて、人工知能(AI)はもはや単なるバズワードや未来的な概念ではなく、ビジネスの運営や競争手段を再定義する強力なツールとなっている。IBMによれば、約35%の企業が何らかのかたちでAIを使用していると報告している。そして最近では、AIの利用のほとんどは生成AIのかたちで行われている。ソフトウェア企業は、ChatGPTのようなツールを自社のアプリケーションに組み込んで、顧客に独自の付加価値を与え始めている。

しかし、1つ問題がある。そうした企業は、どうやってこれらの新しいアプリケーションから実際にお金を稼ぐことができるのだろうか? AIマネタイズプラットフォームを提供するAmberfloのCEOで創業者のプニート・グプタは「シャベルを持たずにゴールドラッシュに参入しようとしている企業があまりにも多い」という。

簡単にいえば、ほとんどの企業は競争に追いつこうとAIトレンドに飛びついてはいるが、収益化のための実質的な計画はない。実際には、多くの企業がOpenAIなどの企業にトークンの代金を支払いながら、損失を出している。この問題に対する解決策は、使用量に基づく計量の導入だと思われる。これによって、企業がAIにいくら費やしているか、また自社の顧客がどれだけ消費しているかをモニターして、適切な課金を行い利益を挙げることができる。

AIの収益化の可能性を理解する

AIの核となる強みは、膨大な量のデータを人間よりも速く正確に処理、分析、解釈する能力にある。多くの企業が社内のプロセスを改善するためにAIを使いこなすようになった今、彼らは顧客に便益をもたらす方法を見つけるために外へと目を向け始めている。

「サービスプロバイダーと顧客との間の公平性、透明性、協調性を重視することで、お互いの利益を確保することができます。AIの収益化は民主化されるべきで、イノベーターだけでなく企業も利益を得られるようにすべきです」とグプタはいう。「クラウドベースのアプリ開発者、テクノロジー企業、情報セクターのビジネスなど、AIの能力は収益化のために多くの方法で活用できます」
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翻訳=酒匂寛

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