ミッキーマウスがホラーゲーム・映画に オリジナル版の著作権切れで

ミッキーマウスを題材とした新作ホラーゲーム『Infestation 88』に登場するミッキーマウス(Nightmare Forge Games)

ディズニーの人気キャラクター、ミッキーマウスのオリジナル版の著作権が1日に失効したことを受け、同キャラクターを題材としたゲームと映画が相次いで発表された。いずれもホラー作品で、殺人鬼と化したミッキーが登場する。

1日には、血まみれのミッキーマウスがメインの敵となる1人称視点のアクションホラーゲーム『Infestation 88』がPCゲームプラットフォームのSteam(スチーム)に登場した。開発元のNightmare Forge Gamesは同作を「古典的なキャラクターや都市伝説のひねったバージョン」を題材とした「協力ホラー」と説明している。

(編集注:同作の発表後、88がネオナチに関連した数字であるという指摘が相次いだことを受け、タイトルは最終的に『Infestation: Origins』に変更された)

これとは別に、ミッキーマウスを題材としたホラー映画『Mickey’s Mouse Trap』の予告編も公開された。英国で製作されたインディペンデント映画で、内容は2023年の映画『プー あくまのくまさん』に似ており、ミッキーマウスの格好をした殺人鬼が登場する。

いずれの作品でも、使用されているキャラクターは1928年の短編アニメーション作品『蒸気船ウィリー』に登場する初代ミッキーマウスだ。このキャラクターは、1日の著作権失効にともないパブリックドメインとなった。今回発表されたゲームと映画はいずれも、作品はディズニーとは一切関係なく、同社の許可を得たものではないと明記している。映画予告編の説明文では、ディズニーによる訴訟を避けるためか、作中では「蒸気船ウィリーのミッキーマウスのみ」を使用しているとも強調している。

ディズニーは、初代ミッキーマウスの著作権失効を受け、次のようにコメントしている。「より現代的なミッキーのバージョンは、『蒸気船ウィリー』の著作権失効には影響を受けません。ミッキーは、ウォルト・ディズニー・カンパニーの世界的なアンバサダーとして、ストーリーテリングやテーマパークのアトラクション、グッズにおいて主導的な役割を果たし続けます」

ウォルト・ディズニーとアニメーターのアブ・アイワークスが制作した約8分の短編アニメ映画『蒸気船ウィリー』は1928年に公開され、ミッキーとミニーを初めて描いた作品となった。初代ミッキーは当初、公開から75年後の1984年にパブリックドメインとなる予定だったが、ディズニーなどの関係各社による働き掛けで実現した法改正により、著作権の有効期間が2度にわたり延長されていた。

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翻訳・編集=遠藤宗生

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