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2023.12.13 12:00

マスクのXが抱える問題はシンプル「アプリに革新性がない」

Getty Images

私たちは、ひとつのツイートが「大衆の人気」に影響を与え得ると考えている。だが、筆者はこの考えに懐疑的だ。マスクはこれまで、突拍子もない妄想や罵倒をたびたび投稿してきたが、それらはいつもニュースサイクルのなかに消えていった。一方で、ビジネスに利用していたユーザーがXから離れつつあることは確かだが、その原因は価値提案の問題であり、政治やミーム、罵詈雑言のせいではない。
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私たちはもはや、Xを利用することにさほど価値があるとは思っていない。控えめに言っても、サブスクリプション料金を払うに値しないことは明らかだ。

本当の問題は、イノベーションの完全な欠落だ。煙ばかりで、火がどこにもない。まともなイノベーションが実装されたのは「スペース(音声を使ったリアルタイムの会話や会議ができる機能)」が最後だが、使い勝手はけっして良いとはいえず、それも2021年の話だ。

ユーザーへの課金は、イノベーションではない。「ツイートを編集できる特権」のために料金を支払う人など、いるわけがない。タッカー・カールソンがXで番組を持つのもイノベーションとは言いがたい。正直に言って、過去1年間にXに実装された、このアプリを使いたくなるようなイノベーションが、筆者にはひとつとして思い浮かばない。
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ハッシュタグとツイートで知られているブランドが、凋落への下り坂を転げ落ちているのは、過激で扇情的なヘッドラインのせいではなく、シンプルに、このアプリには有益なものがないからだ。

マスクは状況をどう打開すればいいのだろう?

テスラやSpaceXを築き上げる原動力となったのと同じ見識と創造性を、Xアプリにつぎ込むべき時が来ていると、筆者は言いたい。私たちが見たこともないような、大胆な発想を見せてほしい。

ハッシュタグと同じくらい、斬新で役に立つ新機能を考案すべきだ。傑出した才能で人々をあっと言わせることができれば、私たちはこのサービスに舞い戻るだろう。

「万能アプリ」をつくるべきだ。いや、なんでもよいから、新しい魅力をつくるべきだ。私たちが求めているのは、仕事に役立ち、コミュニケーションを円滑にするアプリだ。

「ドラマ」のことは忘れたほうがいい。それはうまくいっていない。何か価値のあるものを生み出せば、すぐにでもユーザーの関心は戻ってくるだろう。

forbes.com 原文

翻訳=的場知之/ガリレオ

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