例えば、X(旧ツイッター)では、どれだけ多くのボットが横行し、収益の成長を阻んでいるかという問題がある。2017年の調査では、全ツイッターアカウントの15%が、名前も顔もないボットであると推定されていた。2022年の新たな報告によれば、その数字は全アカウントの20%に近づいていると推測されるという。
問題は、もちろん誰にも確かなことがわからないということだ。わかっているのは、ボットがクレジットカードを持っておらず、あらゆるソーシャルメディアネットワークで、その活気を誇張して認識させていることだ。ボットは生命のないアカウントであり、商品を買うことがない。昨年、イーロン・マスクがツイッター買収から手を引きそうになったのは、ボットと偽アカウントの蔓延およびそのための収益停滞が理由だった。彼は正しかったようだ。
そして、彼が買収した会社は昨年からもがき苦しんでいる。先の報告によると、同社は数百万のユーザーを失ったという。これは1年前のユーザー数の12%に近い数字である。アテンションエコノミー(人の注意を引くビジネス)では、ユーザーを失うことはお金を失うことに等しい。
ボットはサブスクリプション契約をしない。そしてサブスクリプションは、この危機的状況を乗り越えるための最近のトレンドであるらしい。マスクは最近、プレミアムアカウントの新たな階層構造を発表した。その中には、広告を一切見ずに済むプランも用意されている。ソーシャルメディアのサブスクリプションが根付いていくという事実を、私たちは受け入れなくてはならないのかもしれない。
それはうまくいくのか? イーロン・マスクがその質問に対する答えを知っているのかどうか、私にはわからない。