音楽

2023.12.04 17:00

若い同世代を超えて広がるReiの音楽 新作「VOICE」に込めたメッセージ

シンガー・ソングライター/ギタリストのRei

筆者もこれまでに何度かReiのライブに訪れたことがある。Reiの歌やギターはもちろん全力投球。広いステージを駆けめぐりながら、会場の熱気を1つにまとめ上げてしまうReiのパフォーマンスは見どころが盛りだくさんだ。
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「今の時代はあらゆる情報がものすごく速いスピードで循環しています。だからこそ私は、ライブに足を運んでくれた方々に、最低でも1カ月間は覚えていてもらえるステージを作りたいという『裏テーマ』のようなものを持っています。あとからCDや音楽配信で私の音楽を聴いてもらった時に、私の演奏から身振り手ぶりを含めて『あの時の、あの場面』が思い出されるような、余韻が長く続くライブにしたいですね」

パンデミックの経験から本当に大切なものも見えてきた

2023年は新型コロナウイルスによるパンデミックを経て、多くの人々が少しずつ日常を取り戻そうと励んだ1年だった。Reiがパンデミック以降の自身の活動を振り返りながら、こう語ってくれた。

「創作に携わっている方々は誰でも、あの時期は自身の存在価値を自問自答しながら過ごしていたと思います。私もそうでした。あの時期がなければ良かったのにと考えることはもちろんあります。でもそれはパンデミックだけでなく、人生で絶えず起こり得ることだと思います。あの出来事さえなければと後悔することもあるけれど、起きてしまったからにはプラスに転換することも必要です。私の場合は自分の人生、または自分自身が『お部屋』だとすれば、半ば強制的に要らないものを断捨離したり、整理整頓する時間にできました」

誰かの挑戦が実を結ぶまでの間には「過程」をともなう。考え方や価値観の多様性を受け入れながら、より良い方向へ社会を変えるためには「必要以上に焦らず、即効性を求めすぎず。自分に対しても、人に対しても長い目で変化を見つめられるゆとりを持ち続けたい」と、Reiは静かに微笑んだ。
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連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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編集=安井克至

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