音楽という「VOICE」に込めたメッセージ
新作「VOICE」は、Reiが2015年にリリースしたデビューアルバム「BLU」から数えて10枚目となる節目の集大成だ。そのタイトルには表現者であるReiのさまざまな思いが込められている。「英語で『VOICE』とは、人間が声帯から発する音のことを指します。日本語でも『声を上げる』とか、誰かに自分の意志を込めたメッセージを伝えたい時に『声(VOICE)』という言葉を使います。新作のVOICEではサウンドや歌詞にメッセージを込めながら、音楽として表現するうえでどんなアプローチを取ればよいのかという目線から色んなことを決めていきました」
シンガーソングライターであるReiは傑出したギタリストでもある。楽器を弾く技術が優れているというだけでなく、ギターを通してオーディエンスにメッセージを語りかけることもできる「歌ごころ」の持ち主なのだ。
「言葉には文脈があるように、歌にも息継ぎや起承転結があります。ギターのメロディも『息継ぎ』をしながら弾くことで歌ごころが表現できることを、私は普段から意識しています。『VOICE』という言葉を自分自身のメッセージだったり、本音という意味で捉えるならば、楽器を演奏することもやはり私の『声』の1つなのだと思います」
2022年の「30 UNDER 30」受賞については「ミュージシャンとしての活動だけでなく、世の中へのアプローチだったり、私のパーソナリティーも含めて総合的な評価をいただいたことに大きな喜びを感じた出来事」だったと、Reiはうれしそうに振り返った。受賞以降もReiの元には心のこもった「声」が方々から寄せられているという。