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2023.11.26 09:30

AIと融合し進化が加速するCX。成功のカギは”EX”

13_Phunkod / Shutterstock.com

世界的なパンデミックの発生、生成AIの出現。この数年で世界のCX(カスタマー・エクスペリエンス)市場は、コンピュータ・ゲームならステージが進むような、あるいは、次元が変わるような急激な進化の過渡期に入っているように見える。そしてこの変化のうねりは日本も例外ではない。

このCXの進化に企業が対応する時、その成否を左右すると新たに注目され始めた概念がEX(エンプロイーエクスペリエンス/従業員体験)である。世界的カスタマーエクスペリエンス・オーケストレーションのグローバル・リーダーの一角であるジェネシスクラウドサービスの米国本社CEOのトニー・ベイツ氏ら経営幹部の来日に合わせ、Forbes JAPAN Web編集長 谷本有香がインタビューを行った。


──エンパシー(共感性)の重要性。EX(エンプロイーエクスペリエンス / 従業員体験)による顧客体験(CX)への影響とは?

弊社で蓄積しているデータから、CXとEX(エンプロイーエクスペリエンス / 従業員体験)は連動することを見出した。そしてこの連動は、従業員側のエンパシー(共感性)があるときに起きると考えている。つまり良好なEXがあるときに、その従業員は高い共感性をもって顧客に対応をしていた、ということになる。言い換えれば顧客目線の対応によって必然としてCXが向上するという関係である。これは日本に古来からある「おもてなし」の文化にも通じるものではないだろうか。

ただ、ここで思い出して頂きたいのは、従来コンタクトセンターという職種は連続するクレーム対応などから「精神的ストレスが高く」「離職率が高い」厳しい印象の職種だということである。このためコンタクトセンターに従事する従業員が共感性を発揮するには、彼らのEXが根本から改善される必要がある。つまり従業員個人や現場任せではなく、企業のマネジメント側による能動・積極的なアプローチ、それもソフト・ハードの両面に継続的な介入が必要と考えている。

Genesys CEO トニー・ベイツ氏

Genesys CEO トニー・ベイツ氏

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インタビュー=谷本有香 文=松田依子

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