この調査でグーグルが10位にランキング入りしたのだが、実はこのことが、のちにちょっとした議論を呼んだ。筆者が知る限り、グーグルは良きにつけ悪きにつけ、顧客サービスが評判になる企業ではない。だが、この記事が公開されると、ものの数分で、グーグルが10位に入ったことを論評するコメントがついた。
大半のコメントの内容を要約すると「グーグルはそもそも顧客サービスと呼べるようなものを提供していないだろう」というものだった。しかし、本当にそうだろうか?
確かにグーグルは、鶏肉料理のレストランチェーンであるチックフィレイやアマゾン、あるいは、リッツ・カールトンやフォーシーズンズといったホテルやノードストロームといったデパートなど、超一流のサービスに定評がある有名ブランドのような顧客体験を提供しているわけではない。筆者自身も先日の記事では、グーグルがトップ10入りしたことは興味深いポイントとして取り上げたが、その主な理由について「同社がまったく、あるいは極めてわずかな顧客サービスしか提供していないからだ」と書いた。
だが、グーグルが24時間365日、継続的にサービスを提供している点については、議論の余地はないだろう。同社の検索エンジンは、決して休まず、ほぼ常に使える状態にあるといっていい。毎秒4万件、1年に換算すると1兆2000億件以上の検索がグーグル上で実行されているのだから、これは膨大な量だ。そしてそのためにどれだけのコンピュータやクラウドのパワーが必要なのかは、(グーグルの従業員を除くと)もう想像もつかないレベルだ。
というわけで「なぜグーグルが顧客サービス満足度ランキングでトップ10入りしたのか?」という質問を投げかけた読者のみなさんに対する、筆者からの回答や意見は以下のとおりだ。
1. トップ10リストは、筆者が勝手に作り上げたわけではない。ただ、(1000人以上という)数多くの人々に尋ねただけだ。ゆえに、これは人気コンテストの性質を帯びており、そのなかで、グーグルが少なくとも上位10位に上りつめたのは事実だ
2. グーグルは常時サービスを提供しており、めったなことでは停止しない!
3. 多くの人たち(大半の人といっても誇張ではないように思う)は、グーグルのサービスを頼りにしている。毎日(さらには、1日のうち何度も)使っているはずだ。これだけ頻繁に使われていて、申し分ない検索エンジン体験を提供していることが、一級品の顧客体験として、グーグルの評価を高めたのだ。
以上3点を指摘しておけば十分なはずだが、さらに追加しよう。