大規模イベントの「大量のゴミ」問題。解決策は?

人材不足に対する対応策

イベント現場の施工方法そのものを変えるため、同社では、下記のような取り組みを実施している。
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1. 現場での作業時間短縮
2. 人材の育成

現場での作業時間を短縮するため、展示物などを極力ベイスタジオで制作し、現場での作業時間・工数を削減する。従来の4トントラックは高さ2400mm。一方、イベント業界では高さ 2700mmで装飾を作るのが一般的であったため、この高さの装飾物が入るトラックを自社で開発、スタジオで制作した展示物などをそのままの状態で現場に搬入させることが可能になった。

これにより、作業員の数が最小限に抑えられ、作業員の移動によるCO2排出量や、人件費の削減を実現している。
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イベント設営の際に、夜中に作業をするという従来型の方法では人材が集まらない、という働き方の課題もあったが、この課題解決にもつながる。
荷物の積み込み時には天井高が変わる特装トラック(出典:昭栄美術)

人材育成については、職人技をマニュアル化し、一定の水準まで作業レベルを引き上げるための育成に力を入れる。培った技術を定年後も活かせるような機会創出、女性、外国人、障がい者が働きやすい環境も整備する。

特に人材不足が深刻な表具職人において、パート採用の近隣の主婦の皆さんが多く活躍しているという例もある。同社にとっては人材不足の解消、顧客に提供できる品質の向上という利点があり、地域密着型の雇用を実現、働く人にとっては働きがいの創出にもつながる。

また、道具の見直しや機械の導入により、職人の経験則をデータで共有できる状態にし、誰が担当しても同じ品質を保てる環境を整備する。

製品・資材の管理も徹底し、初めて作業をするスタッフでも、探さない、迷わない、困らない倉庫を実現する。徹底した5S(「整理」「整頓」「清潔」「清掃」「しつけ」)は、生産性向上や結果的に無駄なコストの削減にもつながる。
スタジオ内は整理整頓が徹底している
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文=和田 麻美子

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