海外

2023.10.29 08:00

小惑星でのレアメタル発見を目指す「AstroForge」の挑戦

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2021年に設立されたばかりの同社は、これまで1300万ドルのシード資金を調達したのみで、コスト面の問題は確かに重要だ。しかし、現在の宇宙産業の利点は、10年前とは異なり、既製のシステムを使用可能なエコシステムが整備されていることだ。アストロフォージは今年初めに別の探査機を打ち上げ、軌道上で自社の鉱物精製技術をテストしている。

一度は宇宙業界を離れた2人

37歳のギアリッチと39歳のアケインは、2人とも宇宙工学のバックグラウンドを持っている。アケインはNASAのエイムズ研究センターでインターンをした後、スペースX社で4年間、ファルコン9ロケットと宇宙船であるドラゴンの開発に携わった。
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ギアリッチは、ヴァージン・ギャラクティックとヴァージン・オービッで宇宙船のソフトウェア開発チームを管理していた。しかし、2人が出会ったのはともに宇宙業界を離れた後、Eスクーターのレンタル事業を手がけるBird(バード)でいっしょに働いていたときだった。在職中、2人はNASAのジェット推進研究所でのミッションに携わるようスカウトされていたとギアリッチはいう。

しかし、彼らにとって官僚主義的な問題に巻き込まれかねない長期にわたるプロジェクトは退屈に思えたという。その代わりに、2人は自分たちのスタートアップのアストロフォージを立ち上げることにした。

最初の深宇宙ミッションとして、同社はM型小惑星と呼ばれる地球よりも金属の濃度が高いと思われる小惑星をターゲットにしている。しかし、そのミッションは実際に何かを採掘するのではなく、探査機がその近くを飛び、カメラを使ってクレーターやその他の地質構造を探査し、それが事実であることを確認するためのものだ。
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そのミッションが成功すれば、同社は小惑星の特徴を明らかにするための別のミッションを立ち上げ、採掘技術を開発し地球への帰還ミッションを計画する。そして最終的には、1~2トン相当の物質を採掘して地球に持ち帰り、販売するのが同社の目標だ。

アストロフォージの創業者たちは、その道のりの一歩一歩がギャンブルであることを認めている。

「当社は、すべてのリソースを投入して、事業を行っています。それは私たちにとって楽しくてエキサイティングなことであり、小惑星の採掘に成功するか、倒産するまで会社を運営し続けるつもりです」と、ギアリッチは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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