他社が提供するクラウドベースのワークスペースのサービスに対するNotionの大きな違いについて、ヘップワース氏に聞いた。
「Notionの特徴について語るときに、私たちは『コネクテッドワークスペース』という言葉を使っています。私たちはこれが独自のカテゴリーであり、他には存在しないものだと自負しています。かつてはユーザーが自ら別々のアプリケーションを選んでワークスペースをつくっていました。Notionの場合、例えばドキュメント作成、プロジェクトマネジメント、社内Wikiのようなデータベースを構築して知識を共有するためのハブになれるところが大きな違いです。会社であれ、個人であれ、ビジネスのスケールが大きくなるほどナレッジのハブは管理がとても難しくなるものです。ナレッジを一箇所に集約して、誰もがアクセスできる共有資産にすることで生産性が高められます」
Notionはカスタマイズ性にも富んだアプリケーションだ。企業や組織のニーズに合わせたカスタマイゼーションを施したうえで導入できることも好評を得ている理由だ。
生成AIを導入した背景と今後の展望
Notionではプロダクトのさまざまな部分に「生成AI」を組み込むことを他社に先駆けて実践してきた。例えばメールのテンプレートをつくったり、日本語のテキストをユーザーが指定した任意の言語に翻訳するツールなどが充実している。Notionではいくつかの大規模言語モデル(LLM)をベースに独自のトレーニングを重ねて、生成AIに関連するツールを使いやすくしているという。またビジネスシーンで活用できるようにセキュリティの面でも気を配っているとヘップワース氏が説明する。