生成AIに関わるものも含めて、これからNotionがさらに強化を予定するサービスや機能についてヘップワース氏に聞いた。
「2つのことがあります。1つはナレッジ検索、情報共有の機能です。企業におけるノウハウは属人化しがちです。担当者の退職にともない、貴重なナレッジが失われてしまったり、あるいは外に流出してしまう危険性も考えられます。AIの手も借りながら、セキュアにナレッジを共有できる環境を構築するためのツールが求められています。もう1つはAIによるワークフローの自動化をさらに押し進めることです」
生成AIに関わるサービスを導入した企業には今後、サービスを運営するコストやAIがもたらすリスクへの対策にかかるコストが負担として重くのしかかってくるのではないかとも言われている。引いてはコンシューマーに提供されるサービスやプロダクトのコストアップにつながる可能性もある。ヘップワース氏は「それでもなお、生成AIを導入することに価値がある」と言い切る。
「クライアントの視点から見れば、生成AIを活用することによって生産効率が向上します。そのメリットはAIの導入に関わるコストアップを上回るものになるでしょう。1ドルの投資により、5ドルの利益が得られるのであれば導入しない手はありません。AI導入のROI(投資利益率)はとても優れていると思います。今後のグローバル経済の動向ついて予測することは控えますが、AIに関わるニーズは今後も衰えないと見ています」
ベンチャー企業が「アイデアをかたちにする」段階から始まり、伸び盛りの企業がプロジェクトマネージメントや外部ツールの連携などによりビジネスをスケールアップする各段階に合わせて、最適なツールを提供できることがNotionの最大の強みなのだとヘップワース氏は胸を張った。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
過去記事はこちら>>