「全裸」の英国恋愛バラエティ番組が米国でも配信開始、物議を醸す

『Naked Attraction』の司会を務めるアンナ・リチャードソン(Getty Images)

『Naked Attraction』の司会を務めるアンナ・リチャードソン(Getty Images)

相手の裸体を見てパートナー候補を選ぶことで物議を醸している英国の恋愛バラエティ番組『Naked Attraction(ネイキッドアトラクション)』が、動画配信サービス「Max」を通じて米国の視聴者にも提供されている。露骨な内容にも関わらず、同番組はテレビでのヌードを禁止する米国の法に違反していない。 

この恋愛バラエティ番組が注目を集め、物議を醸しているのは、出演者が全裸で登場し、チャンネル4でもMaxでも検閲を受けていないことだ。

米連邦通信委員会(FCC)は、米国のテレビにおけるわいせつ、破廉恥および冒涜的なコンテンツを禁止しており、裸体、性行為、不快な言葉遣いなどが対象となっているが、FCCの規制権限はNBC、CBS、ABCといった「テレビ放送」ネットワークのみに適用される。

視聴者が料金を払うケーブルネットワークでは、裸やみだらな言葉を含む番組の自由度が大きく、Maxもそこに含まれる。ワーナー・ブラザース傘下のストリーミングサービスであるMaxは、HBOオリジナルシリーズの『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ユーフォリア』を配信されており、いずれも裸が登場することで知られている。

英国のチャンネル4では、番組はOfcom Broadcasting Code(英国情報通信庁放送規約)に従う必要があり、午後9時(「watershed」と呼ばれている)以前に放送される番組では裸や性的コンテンツが制限されている。その時間を過ぎると、子どもに不適切な番組を放送することが可能になり、状況に応じて「露骨な裸の放送が正当化される可能性がある」番組もそこに含まれる。

英国情報通信庁(Ofcom)はNaked Attractionの裸を、その文脈を理由に正当性があるとして擁護している。同庁は番組について「成人視聴者向けであり、身体的魅力の本質を探求する試みである」と説明した。
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