日本企業とイスラエル企業のオープンイノベーションに向けて
以前の記事「ナスダックの話題をさらったEV「REE」と日野自動車の共創世界」では、日野自動車と協業したイスラエルのユニコーン企業REEについてお伝えした。他にも、この数年で多くのイスラエル企業が日本市場に進出してきており、そのうちのいくつかをご紹介すると、サイバーセキュリティー・トレーニングの日本での需要増加に伴い日本全国で急速に拡大しているCybergym、モバイル端末向け犯罪捜査用サービスを提供するCellebrite(サン電子の子会社)、AIによる不正防止・リスク管理のEコマースソリューションを提供するRiskified、Sentinel One、インターネット関連のMonday.com、Wix、SimilarWeb、Outbrain、ドローン関連のD-Fend、Xtend、フィンテック関連のForter、Nayax、スマートモビリティ関連のCognata、Fortellix、Vayyar、Hailo、メディア・通信関連のLiveU、Raft Technologies、Rad、 Allot Communicationsなどがある。
今後はより一層、両国の企業が互いの市場に進出したり、オープンイノベーションを起こしたりする機会が増えることが期待されるが、その際に何に気をつけたら良いのだろうか。
Gilad大使は両国の違いに触れながら、次のように述べた。
「日本とイスラエルの文化や作業方法は全く異なるものです。日本は細部まで徹底し、いろいろな関係者の合意のもとで、完璧に仕上げることに長けており、イスラエルはスピード感を持ち、試行錯誤を素早く繰り返しながら物事を進め、既成概念にとらわれない発想を得意としています。
両国による協業を成功させるためには、まずは、お互いに、相手が自分とは異なるアプローチをすることを受け入れ、それぞれのメリットとデメリットを理解することです。そして、両国の違いこそが、互いの欠けている部分を補い、より良い協力関係を築く鍵だと捉えてください。正反対な二人だからこそ、ベストパートナーとなれる結婚と同じようなものです。両国から多くのオープンイノベーションが起こることを願っています。」