つまるところ、誰かを手助けすることは、1人の利益が他人の損になるゼロサムゲームではない。実際にはWin-Win状態であり、贈り手と受け手の両方がその行為の恩恵に預かる。
2. 親切は伝染性しやすい
たった1つの親切な行動が、喜びとプラス効果をコミュニティ全体に広げる連鎖反応を起こすことがある。2010年にProceedings of the National Academy of Sciences誌に掲載された著名な研究は、協力的行動が、幾多の隔たりを超えてSNSで拡散されることを発見した。同研究では一連の実験によって、1人の寛大な振る舞いが、他の人々が別の人々に対して寛大に振る舞う動機づけになることを示した。
例えば、アリスがボブに親切にすると、ボブはキャロルに親切にするきっかけを与えられ、さらにキャロルはデーブに親切にすると続いていく。
このように、親切は社会的ネットワークやコミュニティーの中を伝搬して長期間持続する正の波及効果を起こし、親切に接した人々は数週間後になってもより寛大であり続ける。
結論
親切は学んで実践することのできるスキルだ。他人に親切にすることで、自分の生活満足度や幸福度を改善するだけでなく、コミュニティ全体に親切と協力のきっかけを与えることができる。SNSでトレンドになっている贈答の習慣は、親切がいかに伝染性が高く、どれほど自分にも他人にも喜びをもたらすかを如実に現している。だから次に誰かが親切な行動をしているのを見たら、あなたにも、自分の行動を通じて喜びと肯定感を自発的に拡散する能力があることを思い出してほしい。(forbes.com 原文)