2023.08.13 17:00

日本車からリードを奪うのは韓国車。しかも中国車が猛追!


そして、現在、英国では、ヒョンデの販売台数が日産を上回り、キア自動車がトヨタの販売台数をクリアしている状況だ。この数字は、ガソリン車やハイブリッド車についてだが、電気自動車(EV)となると、日本車はもっと後塵を排する。

他の欧州ライバル各社がすでに何車種ものEVを出しているのに対して、日本のカーメーカーは、この2年の間にトヨタ、ホンダ、スバル、マツダ、レクサスが、初のEVを登場させた段階だからだ。欧米のコメンテーターからは「遅すぎる!競争にならないじゃないか?」と、辛口コメントが聞こえる。僕も同感だ。

日本国内には未だ浸透していないヒョンデのEVだが、アイオニック5とアイオニック6が、すでに欧米ではEVとして年間優秀車賞を獲得している。

IONIQ 5

IONIQ 5


しかし、これからは中国の時代になりつつある。僕は最近、BYDなどのEVを試乗しているけど、その完成度の高さ、航続距離の長さ、そして価格破壊力に驚いている。これからは、BYD、NIO、GEELY、CHERYなどの中国のメーカーが世界の市場へ進出し、今まで強かった日本と韓国のメーカーに最大のチャレンジをするのだ。日韓は防衛戦を戦うことになる。

やはり、EVでの日本のカーメーカーにとっての最高のチャレンジは、価格と航続距離だと思う。この2年間に登場した日本のEV車は、他のどのEVに比しても、航続距離が短く、急速充電のインフラが遅れている。

例えば、航続距離270kmが出る日産リーフは、英市場で£28,995 (約530万円)からの価格設定だが、中国BYDのアットー3は俄然長い430kmでありながら、なぜか価格は600万円程度。そして後続距離が全く同じアットー3は£37000(約690万円)となっている。
次ページ > 価格と航続距離で優位性を持つことができれば。

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