アプリ関連は日本全体で約6.6兆円もの事業売上
Macをはじめとしたデバイスは、OSだけでなくアプリをインストールすることで、さまざまな使い方ができる。特にiPhoneやiPadは数多くのアプリがあり、ユーザーはSNSやゲームを楽しんだり、仕事や学習で活用できているが、デバイスの普及に合わせて開発者も増えている。iPhoneの登場は新たな暮らし方を提供したが、新たな仕事、事業も生み出した。2022年にはアップルのApp Storeは日本全体で460億ドル(約6兆5500億円)もの事業売上があった。さらに小規模デベロッパーの売上は2020〜2022年の間で32%も増加しているという。
くふうAIスタジオ代表取締役 閑歳孝子氏はアプリ開発という事業で起業、成功を収めている。2011年に家計簿アプリ「Zaim」を個人で開発した閑歳氏は、その翌年に株式会社Zaim(現くふうAIスタジオ)を設立した。
「iPhoneが登場し、自分でかたちにしてみたかった。当時でも、自分だけでも作ることができた」と閑歳氏はいう。子どもの頃からテクノロジーに興味があったという同氏の開発者としてのスタートは個人の範囲を超えないものだったというが、アップルのプラットフォームとデベロッパツール、そしてアイデアがあれば実現可能なものだった。
「現在はアプリ開発に関する情報も、さらに探せるようになり始めやすくなりました。プログラミング言語もSwiftになり敷居が下がっています。個人だけでなく法人の開発者も増えているが、まだまだ新しいアプリが注目されるはずです」
くふうAIスタジオ代表取締役 閑歳孝子氏
さらにAIが登場し、その機能を使ったサービスが生まれてくるだろうが、まだ正解は誰もわかっていないし、それによりアプリも変わってくるだろうと閑歳氏。また、アプリ開発自体もAIがコーディングをサポートしてくれるため今後もっと楽になるのではないかという。
iOSアプリ経済は現在、日本で80万人を超える雇用を支えている。