9000校の子どもたちがiPadで学ぶ
文部科学省が推進するGIGAスクール構想により、現在、全国の児童たちにデジタルデバイスが渡されている。テクノロジーは子どもたちの論理的思考力や創造的な表現力を高め、その学習意欲を高め、新たな学び方が全国で実施されている。iPadも使用されているデバイスの1つであり、アップルは日本全国で9000を超える公立学校と協力して導入、今日も教室で活用されている。北海道鹿追町では、鹿追町一貫教育コミュニティ・スクールとして、同町にある小中7校で幼児教育から高校教育までの一貫教育を推進している。「探究」をテーマに「日本だけで考えるのではなく、世界に通用する教養、ものの考え方、伝える能力を育成する教育」を目指しているが、その教室でもiPadが利用されている。
上幌内小学校は全校児童7名の小さな学校だが、自立し、成長し続けられる子どもの育成を行なっている。iPadだけでなくApple Pencilも同町の予算で導入し、日々の学習に役立てているという。
北海道鹿追町上幌内小学校。平山純也先生と生徒たち
持ち出していつでも使えるiPadで調べる、記録することで学習に役立てるだけでなく、帯広市への遠足をアプリ「マップ」を使って体験したり、運動会では写真や動画をiPadで撮影してそのまま編集なども行なっている。また同校では学年の異なる子どもたちがいっしょの教室で学んでいるが、iPadであればそれぞれに合った学習テーマ、教材を提供することもでき都市部から離れていても同様の教育を行なうことができる。
また、平山純也先生はiPadによって自分自身を知る力、自分をコントロールする力も身につけることができるという。
東京都・世田谷区もiPadを導入している。世田谷区立深沢中学校では、iPadを使って数学や英語の授業が行なわれていた。教師から一方通行だった従来の授業と違い、iPadを使って生徒自ら数学の問題を作ったり、英語のインタビューを生徒同士で行なうなど、クラス全員で考え、分析、意見をまとめて共有しながら課題を解く、探究的な学びができるようになったことでその質は高まった。また学習アプリも知識の定着を助けてくれるという。
東京都・世田谷区立深沢中学校。佐野晴子校長