世田谷区でも「課題を見いだし、その解決方法を考え、協働して学び、学びを振り返りにつなげ、また課題を見いだす」という探究のサイクルを中心とした学びを推進している。同区教育委員会の渡部理枝教育長は、資料がつくりやすく、データを共有しやすいiPadは世田谷区が目指す教育に最適だという。iPadを学びのための文房具ととらえており、学びの主役を子どもたちにすることができ、受け身だった授業から脱却することもできた。
世田谷区ではiPadを貸与し、子どもたちは自宅に持ち帰ることも可能だ。区の歴史や体操などをまとめた「せたがやまなびちゃんねる」が配信されているYouTubeなども見れるようにしている。
世田谷区教育委員会の渡部理枝教育長
「安全に失敗をしてほしい」と渡部教育長はいうが、セキュリティが高く、利用時間を保護者で設定できるスクリーンタイム機能などがあるiPadであればそれも可能だ。
また、アップルのスーザン・プレスコット副社長は日本における教育について次のように述べている。
「私たちは、真剣に学んで未来の可能性を広げようとしている日本中の先生や生徒たちを応援していることをとても誇りに思っています。いま日本では数千という公立学校が、GIGAスクール構想で導入されたiPadをもっと活用しようと、1人1人が自由に使える環境を整えています。そこに関わり、次世代を担う子どもたちが創造性や自らの可能性に気づくお手伝いができることを、本当に光栄に感じています」
サプライヤー、アプリ開発といった経済的な面、そして教育などアップルは新製品販売だけでなく、さまざまな面で日本と深く関わっている。
「アップルでは、日本のものづくりの匠の技とデザインの持つ付加価値、そしてより良い世界を作るために日本の人々がたゆまぬ努力を続けていることについて話し合っています。日本を代表する最高のクリエイター、学生、リーダー、そしてアプリ開発者たちが作る活気あるコミュニティと仲間であることを光栄に思い、記念すべき40周年をともに祝うことができてとても誇りに思います」とティム・クックCEOはいう。