AI

2023.07.24 17:00

洞窟からブドウ園まで体験創出、AirbnbのAI活用が誕生するまで

Forbes JAPAN編集部
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いまテクノロジー企業が、このAIの波に乗り遅れまいと、サービスやプロダクト作りを急いでいる。こうした状況について、ネイサンは「モバイル時代が到来した十数年前のことを思い出す」と語る。

当時のAirbnbでは、サービスをスマートフォンに適用したかたちに落とし込んでいくにはどうすべきかを試行錯誤した。今回のAIと同じように、まずは幹部が自らスマホをもって慣れ親しみ、社内に向けてパラダイムシフトが訪れたことを呼びかけた。こうした時代の転換点が再びやってきたことを、ネイサンは実感しているという。

「ChatGPTであれ、AIであれ、社内全員が精通している必要があります。決して受け身の姿勢ではなく、AirbnbはAI革命をリードしていきます」


エアビーアンドビー◎2008年創業、米サンフランシスコに拠点を置く世界最大級の旅行コミュニティプラットフォーム。20年に上場。220以上の国・地域、10万以上の市区町村で660万件以上のリスティング(物件の登録)がされている。また通算ゲスト受け入れ回数は14億に達する(22年12月末時点)。現在は、体験サービスの「Airbnb Experience」も提供している。

ネイサン・ブレチャージク
◎Airbnbの共同創業者兼最高戦略責任者(CSO)。グローバルビジネス戦略を担当している。07年にブライアン・チェスキーとジョー・ゲビアがルームシェアしていた自宅で民泊を始めると、ネイサンがそこへ加わってウェブサイトを立ち上げ、本格的に起業したのが会社の始まり。当初は「エアベッド・アンド・ブレックファスト」と名乗っていた。

文=露原直人 写真=小田駿一

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年9月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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