宇宙

2023.07.12 17:30

液体の水がある惑星は「通説の100倍存在」との研究結果

赤色矮星

研究チームはまず、天の川銀河で最も多い恒星の種類である赤色矮星を公転する惑星の多くが、自己発熱できることを発見した。「放射能による熱が液体の水を生み出す可能性を考えると、これまで考えられていたよりもずっと多くの系外惑星が、液体の水を維持するのに十分な熱を持っている可能性が高い」(オジャ)

チームは次に、太陽系内で水が存在する衛星について考察した。「その内部は、衛星が公転している大型惑星、土星や木星などの重力効果によって常に撹拌されています。これは地球の衛星である月が潮汐に及ぼす効果に似ていますが、それよりずっと強力です」とオジャは語った。

水のある衛星

エンケラドゥスやエウロパは、太陽系内の生命探査において主要な候補であり、世界各国の宇宙機関がすでに取りかかっている。
木星の衛星エウロパにある地下海の想像図(NASA/JPL-Caltech)

木星の衛星エウロパにある地下海の想像図(NASA/JPL-Caltech)


欧州宇宙機関(ESA)の木星氷衛星探査計画(JUICE)では、探査機が2023年4月に打ち上げられ、木星到着は2031年を予定している。探査機はエウロパのフライバイ(接近通過)を2回、カリストのフライバイを21回、ガニメデのフライバイを12回行った後、最終的にガニメデを周回する。エウロパを調査する米航空宇宙局(NASA)の探査機エウロパ・クリッパーは2024年10月に打ち上げ予定で、2030年からエウロパのフライバイを32回行う。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫・編集=遠藤宗生

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