そんなZ世代は一般的に、企業からの広告よりも、SNSや動画での情報収集を好む傾向があると言われている。では、就職活動の情報収集についてはどうなのか。新卒採用事業を手がける学情は、2025年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象として、就職活動の情報収集において「動画での情報収集」がどの程度重視されているのか、調査を実施した(有効回答数:551件)。
最初に、インターンシップに関する情報収集や就職活動の準備に動画を活用したいかを尋ねると、「活用したい」が半数超(52.4%)に。「どちらかと言えば活用したい」(27.5%)と答えた学生と合わせると、「活用したい派」が8割近く(79.9%)を占めた。
学生からは、「企業の雰囲気を知りたい」「テキストより、多くの情報を得ることができる」「就職活動準備以外の情報収集でも、動画を活用することが多い」などといった意見があがった。
続いて、何を動画で視聴したいかを質問すると、最多が「仕事内容の紹介」で81.3%。次いで「事業内容の紹介」(63.2%)、「1日の流れ紹介」(62.9%)、「インターンシップコンテンツの紹介」(50.5%)の順となった。学生からは、「仕事内容を具体的に知れると、自身に向いているかイメージしやすい」「入社後に活躍できそうかを具体的にイメージしたい」「実際に入社した際の仕事内容や1日の流れを知りたい」などいった声が寄せられた。
就職に関する情報収集で動画を視聴したいタイミングについては、最も多かったのが「インターンシップへのエントリー前」で82.4%に上り、後続の「インターンシップ参加時」(18.2%)、「インターンシップへのエントリー後」(13.9%)を大きく引き離す結果に。応募行動を起こす前に、企業での仕事内容や事業内容について、動画でより具体的な情報を得たいという意向が明らかになった。
さらに、企業への理解を深めるために参考にしたいものとしては、1位「先輩社員の話」(72.2%)、2位「人事担当の話」(62.6%)、3位「第三者の声や評価」(41.2%)の順に。「トップの話」を参考にしたいという学生は、3割弱(27%)にとどまった。
昨今、企業の採用広報ツールは、パンフレットやWEBサイト、VODコンテンツ、ショート動画など多岐にわたる。中でもショート動画は、SNSネイティブである2025年卒業予定の学生に触れてもらいやすいコンテンツだと言われ、スマートフォンがあれば、撮影、編集、動画サイトへのアップロードまで、頑張れば採用担当者が個人で行える。
しかし、Z世代はコンテンツを見る目が肥えているため、嘘くささを嫌う傾向がある。採用担当者は学生が一連の就活プロセスにおいてその時々で何を知りたいのかを敏感にキャッチしながら、自社のリアルな魅力をいかに上手く伝えられるかがポイントになってくるだろう。
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