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2023.07.03 09:00

スマ留「逆転発想」で過去最高売上、語学学校のスキマ時間利用

───費用以外の特徴は何かありますか?

またスマ留では、サポートが充実しているのはもちろん、新規事業としてスマ留専用の学生寮(レジデンス)を提供しています。

現在は、アメリカ・ロサンゼルス、フィリピン、カナダ、シドニー、アイルランド、ゴールドコースト、メルボルンにスマ留専用学生レジデンスを設けています。

実は、スマ留ではお客様の留学準備を進めるにあたり、現地滞在先の住居が決まりにくいという課題がありました。

留学先と時期が決まっても、現地の滞在先を探す時は、現地の物件に都度連絡をして、空き状況を確認、性別を伝え、滞在期間を伝え確認を取ります──。ですが時差の兼ね合いで、現地滞在先からの返信が3日後になったり、部屋が他の留学生に予約されてしまったり、思うように滞在先を確保することができなかったんです。

ですがスマ留専用のレジデンスを持つことで、空き状況や入居が可能な時期がすぐに確認でき、入居の手続きをオンライン上で完結できるようになりました。

───自分も留学した時は、滞在先の選定にとても苦労しました。スマ留であれば、はじめての留学も安心して挑戦できる印象を受けました。

ありがとうございます。多くの日本人が、“留学”に対する漠然としたハードルの高さを抱いていると思います。日本人の保守的な国民性もあるかもしれませんが、「留学=ハードルが高いもの」と考えてしまい、留学を諦めてしまう人も多いようです。




ですが、留学のハードルの高さを懸念している人が、スマ留を利用して留学することで、語学学習はもちろん、自分の人生を豊かにするための一つのきっかけになってくれたらと思っています。

実際に、スマ留を利用したお客様からは、「留学するかどうか迷っていただけど、1週間でも留学に行くことができて本当に良かった」という反響や、大学生の利用者様からは、「スマ留の価格帯だったからこそ、アルバイトで貯めたお金で留学することができた」 など嬉しい反響をいただけました。


スマ留誕生の背景には、語学学校のとある課題が──

───留学業界に一石を投じたサービスだと思うのですが、スマ留を立ち上げた経緯について教えてください。

実は私は社内の他のメンバーと違って留学経験が一度もないんです(汗)。そして、英語もそれほど堪能ではないんですよね(笑)。




───意外です。そのうえで、どのようにスマ留のサービスができていったのでしょうか?

私は26歳から31歳まで、ウェディング関係の新規事業の立ち上げをおこなっていました。新卒の頃から31歳まで、仕事ばかりしていたので、退職を期に世界一周の旅に出ることにしたんです。

───世界一周をされてみてどうでしたか?

実は世界一周はしなくて、1カ国で終わってしまいました(汗)。

───せっかくの世界1周旅行がもったいないような気がします。なぜですか?

1カ国目は、オーストラリアのメルボルンでした。私はオーストラリアに到着して3日後に、前職の同僚とたまたま再会しました。当時その友人は、語学留学のためメルボルンに滞在していたんです。

彼が語学学校での経験を活き活きとした表情で話していたので、自分も語学学校へ行ってみたくなったんです。

友人が通っている語学学校の方に、語学留学の体験ができないか相談したところ、体験させてくれることになりました。

───実際に体験したはじめての語学学校はどうでしたか?

自分にとって、語学学校の体験は、とても新鮮で楽しかったんですが、ビジネスマン視点が働いてしまったせいか、人がいない時間の空き教室の多さと、待機している教師の方の多さに気がついたんです。例えば朝の9時は生徒さんがたくさんいて、教室と教師陣の稼働率が高いんです。



ですが、時間や曜日によって、空いている教室、授業がないので職務室で待機している先生たちが多い状況でした。つまり学校としての稼働率が低い状況が発生しているんですよね。

───なるほど。学校にとっても、コストの無駄遣いになりますね。

その時私は「この稼働が低い時間帯を利用して、英語を学びたい留学生を集められるかもしれない」「稼働が下っている時を狙えば、留学費用を安く抑えられそう…」と思ったんです。



その次の日から1日10件近くメルボルンの語学学校に飛び込み営業をしていったんです。

そしてシドニー、ゴールドコーストの語学学校にもアプローチしていって、スマ留の原型ができたんです。そして、新しいビジネスを誕生させるために、私は世界一周を中断して、日本に戻ったんです───気がついたら休んでいたのは3日だけでした(笑)

───なるほど! 世界一周が1カ国で完結したのには、そのような背景があったんですね!
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文=新井那知

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