5分アイデアソン
お題を出してアイデアを考えるのですが、制限時間はなんと5分。たったの5分でよいアイデアを思いつくのは、正直難しいです。リサーチもできませんし、実現可能性を考慮する時間もありません。だからこそ、これまで思いついたとしても言うのをためらっていたようなアイデアを出さざるをえなくなります。5分後にアイデアをもち寄ったとき、これまで見なかったようなアイデアが出てくることでしょう。
5分という〆切は、時間を制約しているだけでなく、思考するときに自然と守りに入ることすらも制限しますので、自分自身も驚くような突拍子もないアイデアが出てきてしまうのです。
1Dayプロトタイピング
プロトタイピングする前に計画を立てることは大切です。しかし、入念にやっているといつまでたってもプロトタイピングに移ることができません。ここは思い切って、明日一日で準備から実証までが終わるようにプロトタイピングをしてみませんか?時間だけでなく当然、人手も素材もありません。多くのことは試せません。だからこそ、本当に試さないといけないことは何なのかを見極めましょう。するとシンプルでありながら凝縮されたプロトタイピングができるはずです。一日しか費やしていないプロトタイピングだとしても、何も始まらない一週間を過ごすよりは得られるものがあるのではないでしょうか。
プロジェクトマネジャーが誰かにアイデアをお願いする人は、〆切をデザインすることによって、頼まれた人のクリエイティビティをコントロールすることができ、アウトプットの質を変えることができます。みなさんだったら〆切をどのようにデザインしますか?
それでは最後に、私からお題をひとつ。「ご自身が関わっているプロジェクトの〆切を、新しくデザインしてください。制限時間はいまから5分です」。よーい、スタート!
本連載で発表しているすべてのコンセプトは、実際にビジネスに取り入れられるよう、講演や研修、ワークショップとしても提供しています。ご興味ある企業の方は、Forbes JAPAN編集部までお問い合わせください。
大山 徹◎電通Bチーム PLAY担当 / ナナワリ ゲームデザイナー。「遊ぶ」「学ぶ」「伝える」の3本柱で、主にアナログゲーム、教育、コミュニケーションの分野にて楽しく仕事をすることを目標にしている。
電通Bチーム◎2014年に秘密裏に始まった知る人ぞ知るクリエーティブチーム。社内外の特任リサーチャー50人が自分のB面を活用し、1人1ジャンルを常にリサーチ。社会を変える各種プロジェクトのみを支援している。平均年齢36歳。合言葉は「好奇心ファースト」。