ミニストップが「食べるスプーン」を開発。コンビニ3社のエシカル事例

SDGsが広く知られるようになり、人・動物・地球にやさしいエシカルな消費に興味を持つ人が増えてきた。一方で、エシカル商品はほかの商品に比べて値段が高い傾向にあり、実践するハードルが高く感じられてしまいがちである。

そんな中、大手コンビニチェーンのミニストップが、エシカル消費を広めるべく7月9日からプラスチックスプーンを廃止し、代わりに「食べるスプーン」を導入すると発表した。

「食べるスプーン」開発

ミニストップは、店内で販売しているソフトクリームのプラスチック製スプーンを、順次「食べるスプーン」に切り替えていく方針だ。

全国1800店舗で提供され、年間で約44トンのプラスチックと、約122トンのCO2排出量の削減が見込まれている。長さや形状は、プラスチック製のスプーンとほとんど変わらない。

SNS上では「食べているときにふにゃふにゃにならないのかな」といった声や「こういったことの積み重ねがプラ削減につながり環境保護になる」といった声が上がっていた。

2022年5月から実験し改良



この「食べるスプーン」の導入は、2022年5月末より一部の店舗で実験的に行われ、顧客や加盟店からの意見を取り入れながら改良が重ねられてきた。

同社によると、「食べるスプーン」について400人を対象にアンケートを実施した結果、92.3%の方が「良い」「どちらかと言えば良い」と高い評価をつけた。

なお、小麦・大豆アレルギーの方には、プラスチックスプーンの提供によって対応する。

ミニストップの他の取り組み

ミニストップは他にも、以下のようなエシカルな取り組みを行っている。

・サステナブルコーヒー
2020年、持続可能なコーヒー豆を取り入れたコーヒーを販売開始。2022年より、環境に配慮したコーヒー生産者の生活を支援するイオングループの取り組みにより調達されたコーヒー豆を、50%以上使用したブレンドコーヒーにリニューアルする。

・クランキーチキン・ちびたこ
2023年より、クランキーチキン・ちびたこをプラスチック容器で提供していたが、環境に配慮して紙カップの容器に変更した。

・国産FSC認証木材活用店舗の推進
2009年より、国産FSC認証木材を活用した店舗の出店を進め、従来の工法よりもCO2を33%削減できるようになった。
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文=エシカルな暮らし

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