北米

2023.06.02 15:00

米国の出生率は「横ばい」、コロナ禍による上昇は1年で終了

sukanya sitthikongsak / Shutterstock.com

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米国では昨年、10代の女性の出生率が過去最低を記録し、全体の出生率も2021年に一時的に回復した後、再び減少に転じたと米国疾病管理予防センター(CDC)が6月1日に報告した。

CDCが発表した暫定データによると、2022年に全米で生まれた赤ちゃんの数は、推定366万1220人だった。この数字は、2021年に報告された出生数よりも約3000人という小幅な減少になったと報告書は述べている。

この変化と、2022年のデータが暫定的なものであることを考慮し、報告書の著者は、米国の出生率は「前年から基本的に横ばいだと考えられる」と述べている。

出生率が横ばいになったことは、パンデミックの初年度の2021年の出生数の回復が、一過性のものであったことを示唆している。2021年の出生数は約7年ぶりの増加だったとされる。

CDCによると、2022年の15歳から19歳の女性の出生率は前年比3%減で、1000人あたり13.5人に低下し、過去最低を記録した。対照的に、30代後半から40代前半の女性の出生率は2022年に上昇し、パンデミック前から続く出産年齢の上昇トレンドが継続中であることが示された。

2022年の米国の出生率は、現状の人口を維持するために必要な水準を大きく下回っている。CDCによると、2007年以降の出生率は常にこの基準値を下回っており、1971年以降も概ねこの基準値を下回っていたという。

現状の人口規模を維持するのに必要な出生率は「人口置換水準」と呼ばれ、米国では2.1とされている。しかし、2022年の米国の出生率は女性1人当たり1.7人だった。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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