「竹野内豊さんは『忍者MASAYA』という、ちょっと意外な役なんです。私にとって竹野内さんは、ずっとテレビや映画で見ていた憧れの方。とてもワイルドなイメージを持っていたのですが、実際に共演してみるとすごく優しくて、穏やかで。どちらかというと、こう、キョトンとしてる時間のほうが多い方で(笑)。そこがすごく、可愛らしくて。
でも、MASAYAを演じているときは、私はなんの疑いもなくMASAYAとして接することができました。こちらにちゃんと信用を与えてくださるんです。それは、本当にありがたくて、お芝居の面でもたくさん勉強になった撮影現場でした」
SDGsについては、冒頭のコメントにあるとおり“無力感”に苛まれることも。それでも、俳優は懸命に前を向く。
「行動は、関心とか興味から始まることだと思うので。SDGsもまずは、知ることからなのかな、と思います。『なにが起きているのか』とか、『どうしたらいいのか』ということを、知ろうとすることが大事だと。はじめの一歩としては、いま起きてることを考えたり、知るという行為が、とても大切なことなのではないかなと思っています」
17ある項目のなか、彼女がとくに関心を寄せているのが「ジェンダー平等を実現しよう」。
「私の友達にも、トランスジェンダーの人や、同性が好きな方などがたくさんいます。長期的に、大局的に考えるのがSDGsだと思いますが、ジェンダーのことは、もっと、もっと身近に考えられるし、真っ先に変えられることの1つだと思います」
プライベートでは古着も愛用し、自分が着なくなった服は周りの人に譲ることも少なくない。彼女の奥底で生きていたのは、母からの教えだった。
「母からは『ものを大事にしなさい』と教わってきました。そして、よく言われていたのが『想像しなさい』という言葉。私、けっこう三日坊主で。すぐ飽きてしまったりすることがあったので。。『ちょっと経っても使っている自分のこと、想像できる?』と聞かれていました。買い物に行って、たとえば、おもちゃ一つとかでもそうなんですけど、『本当に必要なの?』と。母のそういう教えは、いまも私のなかで生きていると思います」