ライフスタイル

2023.06.18 17:00

女優・伊藤沙莉の原点にある「家族の愛と母の教え」

俳優としての働きがい、やりがいも、母や家族の存在抜きには考えられない。小さいころから俳優という仕事をしてきた名残で、「家族に『あれ面白かった』とか『あのお芝居、素敵だった』と褒められることがやりがいになっている」という。

いっぽうで、なかなか働きがい、やりがいを見い出せない人には、こんなアドバイスを送る。

「広い視野を持って考えてみてはどうでしょうか。一直線で考えてしまうと、すごく狭い考えになってしまうけれど。もっと大きな木というか、枝はいっぱい広がっていて。一つ、興味を持てるものを見つけて、『じゃあ、そっちの方面でちょっと探してみようかな』という感じで。凝り固まらずに、もっと力を抜いて考えてもいいのではないかなと思います。

一瞬楽しかったこと、一瞬の達成感、そういうことを大事にして、自分の些細な心の機微にもっと敏感になるとか。結局は、自分を大切にしてあげることなのかな。自分にもっと興味を持ってあげたら、視野もどんどん広がるし、自分のやりたいこと、やりがいにも、気づけるようになっていくと思うんです」

家族の愛を原動力として、「俳優・伊藤沙莉」という大樹は、その枝を存分に伸ばしていく。


いとう・さいり◎俳優。1994年、千葉県出身。ドラマ『ミステリと言う勿れ』、映画『ちょっと思い出しただけ』など話題作に多数出演。7月期ドラマ『シッコウ ~犬と私と執行官~』、2024年NHK連続テレビ小説『虎に翼』で主演を務める。最新主演作『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』は6月30日公開。

文=仲本剛 写真=秋倉康介 撮影場所=ITOCHU SDGs STUDIO

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