2023.06.03 08:15

日本の夏祭りランキング 国内旅行は好調の兆し

大柏 真佑実

Getty Images

日本の夏を彩る祭り。コロナ禍では中止や規模縮小を余儀なくされ、2022年も従来の規模では開催できない祭りが目立った。しかし今年5月には、新型コロナウィルスの感染症上の位置付けが季節性インフルエンザなどと同じ5類に移行。多くの祭りが通常通り開催され、賑わいを取り戻すことが期待されている。

そうした中、阪急交通社は5月30日、昨年2022年7月1日~9月30日開催の夏祭り関連ツアーの申込者数をもとに、人気の夏祭りランキングを発表した。

日本の夏祭りランキング

1位 東北四大夏祭り<青森県、秋田県、山形県、宮城県>


東北では四大祭りが、8月上旬にまとまって開催される。まず「青森ねぶた祭」は、明かりを灯した巨大な灯籠(ねぶた)を山車に乗せて練り歩く華やかな祭り。2023年にはねぶたの周りを踊る「跳人(ハネト)」の自由参加が認められるなど、原則、コロナ禍前の運用に戻す方針が発表されており、コロナ禍前と変わらぬ盛り上がりを見せそうだ。

さらに「秋田竿燈まつり」では、計46個もの提灯がぶらさがる高さ約12m、重さ50kgもある迫力満点の竿を、手のひらや肩、腰、額などに乗せて歩く姿が見られるほか、「山形花笠まつり」では「ヤッショ、マカショ」の掛け声と勇壮な花笠太鼓を伴奏に、たくさんの踊り手が花飾りのついた笠を手に持って踊る。2022年には踊り手の数が半分に制限されたが、2023年は従来通りの開催となる。また、伊達政宗公の時代から続く「仙台七夕まつり」は、日本屈指の七夕が楽しめる祭り。商店街に飾られた、色とりどりの豪華な笹飾りが見どころだ。

2023年の開催期間

・青森ねぶた祭:2023年8月2日(水)~8月7日(月)
・秋田竿燈まつり:2023年8月3日(木)~8月6日(日)
・山形花笠まつり:2023年8月5日(土)~8月7日(月)
・仙台七夕まつり:2023年8月6日(日)~8月8日(火)

2位 おわら風の盆<富山県>


300年もの歴史を持ち、味わいのある三味線と胡弓、太鼓の音色、唄に合わせて踊り手たちが情緒豊かに気品高く舞う「おわら風の盆」。数千のぼんぼりが立ち並ぶ昔の面影を残す町並みを、浴衣やはっぴ姿の男女が編み笠をかぶり、おわら節という歌に合わせて三日三晩踊り歩く。

「おわら」の言葉の由来には、「おわらひ(大笑い)」、「おおわら(大藁)」、「おわらむら(小原村)」など諸説がある。そして「風」という言葉はこの時期の台風を指し、台風を避けて豊作を祈願する意味があると言われている。3年ぶりの開催となった2022年には規模が縮小され、「小さなおわら風の盆」とも言われたが、多くの観光客が足を運んだ。

2023年の開催期間:2023年9月1日(金)~9月3日(日)

3位 阿波おどり<徳島県>


2022年、3年ぶりに本格開催され、多くの人を熱狂させた徳島の阿波踊り。2023年も、大きな賑わいを見せることが予想される。阿波おどりには、ダイナミックに勇ましさを表現する「男踊り」、優雅に艶っぽさを表現する「女踊り」、元気に楽しく踊る「子供踊り」がある。踊り手は「連(れん)」と呼ばれるグループに分かれており、連ごとに異なる踊り方や衣装が楽しめる。阿波おどりは徳島県の各所で行われるが、代表的なのは徳島市で行われる阿波おどりだ。人出は約130万人、連の踊り子は約10万人、1000組以上の連が参加する。

2023年の開催期間:2023年8月12日(土)~8月15日(火)

他にも、4位には日本三大祭のひとつ、京都府の祇園祭、5位には高さが最大23mもある巨大な立佞武多(たちねぷた)で有名な青森県の「五所川原立佞武多」がランクイン。続けて6位には華麗な衣装に身を包んだ踊り子たちがエネルギッシュに舞う高知県の「よさこい鳴子踊り特別演舞(よさこい祭り)」、7位には「サッコラー チョイワヤッセー(幸を呼ぶ、という意味がある)」の掛け声とともに、踊り手が大パレードを繰り広げる岩手県の「盛岡さんさ祭り」が入った。

収束に向かいつつある新型コロナウィルス。今年の夏は日本の風情を感じる祭りに、足を伸ばしてみてはどうだろうか。

※2022年はコロナ禍の影響で「よさこい祭り」としての開催は行われず、「よさこい鳴子踊り特別演舞」として開催された。

プレスリリース

文 = 大柏真佑実

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