宇宙

2023.05.22

細い三日月が金星と大接近する今週、「地球照」を楽しむ絶好のタイミング

満ちていく三日月と地球照。多重露光による合成写真(Getty Images)

今週のハイライトは、なんといっても日没後の西の空に現れる極細の三日月だ。そしてその三日月は金星と大接近する。夏には太陽の輝きの中に消えてしまう運命にある地球に最も近い惑星、金星は今から数週間から数カ月のうちに急速に沈んでいく。だからもし、金星と三日月の共演を愛してやまない人は、今回が観測や撮影のチャンスだ(以下、日時は日本時間)。

5月23日の火曜日の日没後:三日月と金

日が沈んだ後北西に目を向けると、14%だけ輝いている三日月が、ふたご座の中に見える金星と大接近するところが見える。

5月24日水曜日:金星と火星の間にある三日月

24%輝く三日月が金星と火星の間に現れ、ふたご座で一番明るい恒星、ポルックスが月のすぐ近くに見える。

5月25日木曜日:三日月と火星

かなり明るくなった三日月(輝面比29%)が火星のすぐ上に見える。この日はソユーズロケットがカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられる予定で、補給物資を満載したプログレス補給船を国際宇宙ステーション(ISS)へと運ぶ。

5月26日金曜日:月と火星と金星の整列

三日月は火星の向こうへ行くが、火星、金星と美しく整列する。

5月28日日曜日:上限の月

上限の月(First Quarter Moon)とは、月が地球から見て半分照らされた時を指す。それは夜空が月光によって明るく照らされ始める日でもあり、天体観測はより困難になり楽しみが減る。暗い空を求めて天体観測旅行にいく計画を立てる人は、今週と来週は避けた方がよい。満月がやってくる!

今週の星座:ふたご座

11月終わりから4月初めにかけて夜空を飾るふたご座を見るには、今は最高の時ではないかもしれないが、今週は火星と月の両方が近くを通る。明るい2つの星、カストルとポルックスを探してみよう。星座の中で双子の頭を表している。

今週の天体現象:地球照

地球照とは、地球に反射した太陽光が月の(太陽に照らされていない)暗い部分を照らす現象のことで、月が三日月になる時が最も見やすい。それが今週だ! 金星、火星、三日月の劇的な整列を見る傍らで、地球照にも注目しよう。双眼鏡があればいっそうすばらしく見える。

住んでいる場所の日の出/日の入り、月の出/月の入りの正確な時刻については、気象庁のウェブこちらを参照してほしい。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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