2023.05.21

チャーター機での送迎つき 夢のようなラナイ島のホテル

自然のなかに滞在しているような感覚のフォーシーズンズ・リゾート・ラナイ

ハワイと言えば、日本人の多くはホノルルのあるオアフ島を思い浮かべるが、実は本土に住む米国人の多くは「ハワイ=マウイ島」だと思っている。

オアフ島以外のネイバーアイランド(オアフ島以外の島々のことをハワイ住人はこう呼んでいる)の人気が高く、マウイ島やカウアイ島に直行してしまうのだ。実際、著名人でも例えばジェフ・ベゾスはマウイ島に、マーク・ザッカーバーグはカウアイ島に広大な別荘を所有している。

こうしたネイバーアイランドは結婚式にも人気で、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツがラナイ島のゴルフ場をまるまる貸し切って結婚式を挙げたのは有名な話だ(実際にはプライバシー確保のため島の2つのホテルを貸し切り、周辺のフェリーやヘリコプターまでチャーター。島の住民の多くを結婚式の警備や案内役で臨時雇用する徹底ぶりで、ほぼ島を貸し切った状態だったそうだ)。

今回はそのラナイ島の話である。ハワイ島、マウイ島、カウアイ島までは行ったことがあってもラナイ島は未体験という人も多いと思う。

実はラナイ島はマウイ郡に属していて、マウイ島からわずか14キロメートルの距離にありフェリーで約1時間。約3300人といわれるラナイ島住人も、フェリーに乗ってマウイ島で買い物をすることが多いそうだ。島には信号が存在しない。いまだ手付かずの自然が多く残る貴重な島なのである。

あの著名人が島の98パーセントを所有

ラナイ島と言えば、個人所有の島だと聞いたことがある人も多いかもしれない。

オラクル創業者であるラリー・エリソンが2012年に島の98パーセントを推定3億ドル(正確な額は公表されていないが日本円で約400億円)で購入。いま流行りのサスティナビリティー(持続可能)をテーマに島を開発していくと公表した。エリソン自身、コロナ禍の2020年末にラナイ島に移住。リモートでビジネスをこなし、アイランドライフを満喫しているそうだ。

それ以前のラナイ島はパイナップルで知られるドールを運営するキャッスル&クック社に所有されていた。エリソンは同社から島を買い取ったかたちだ。

プランテーション全盛期には島はパイナップル農園であふれ、いまもラナイ島は「パイナップルアイランド」と呼ばれている。ちなみに、ドール創業者のジム・ドールが1922年に島を買った時の価格は110万ドル(約1億5000万円)。投資として見れば大成功だ。

そして、ラナイ島を語るのにフォーシーズンズ・リゾート・ラナイの存在は欠かせない。小さな島にリゾートホテルを2つ展開し、全ホールがオーシャンビューというジャック・ニクラウス設計の「マネレ・ゴルフコース」も隣接。「ラナイ島=フォーシーズンズ」と言う旅行者もいるくらいで、そもそもホテルが少ないラナイ島で特別な存在感を示している。
フォーシーズンズ・リゾート・ラナイ、南国の貿易風が吹き抜けるロビー

フォーシーズンズ・リゾート・ラナイ。ロビーには南国の貿易風が吹き抜ける(撮影:岩瀬 英介)


実は筆者は、ハワイに数多くあるリゾートホテルのなかでもこのホテルを「別格」と思っている。

そこまで言うのには理由がある。もちろん、全ホールがオーシャンビューというゴルフコースはハワイでも貴重だし、高級リゾートならではのサービスは極上ではあるが、最大の特徴は、ここに宿泊すると「オアフ島からの往復送迎」が付いてくるという点なのだ。
ホテル内はどこも緑に囲まれた雰囲気

ホテル内はどこも緑に囲まれたこんな雰囲気だ(撮影:岩瀬 英介)

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文=岩瀬 英介

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