旅慣れした彼らに、過去のイチオシや、今気になっているリゾートを徹底取材。
自然と一体感を味わえるノー・ウォール、ノー・ドアのホテルから、地球の反対側の秘境まで、達人たちの「気持ちいぃぃぃ!」リゾートは実に多種多様だった!
対談したのはこの4人
世界のトレンドは人間本来の感覚を取り戻す旅
伊澤: いきなり本題ですが、気持ちいいリゾートって何ですかね?(笑)三浦: 海がドーンとか、カラッとした気候ももちろん気持ちいいんだけど、僕は知らなかったものを見たときの、自分のキャパシティが広がっていく感じ。あれが気持ちいい。
才津: 稀少な体験によって得られるワクワク感や情熱、わかります。私は「人生に冒険を」がテーマ。一年中旅をしているので、王道のモルディブやセーシェルも、もちろんいいんだけど、最近は秘境ばかり攻めてる。
小橋: 僕は昭和型のラグジュアリーは好きじゃなくて、人間本来の感覚、例えば自然に帰るとか童心に帰るとか、そういうホテルがあったら「あ、気持ちいいな!」って感じる。今まで泊まったところだとインドネシアの「ニヒ・スンバ」での滞在が忘れられない。
伊澤: ここ、ネクストラグジュアリーとして、世界のベストホテルにも選ばれていますよね。バリ島から飛行機で約1時間、さらに車で約2時間……、なかなか遠い。
小橋: 創業者のクロードはサーファーで、目の前の波に惚れ込んでここにリゾートを建てた。もちろん海も素晴らしいんだけど、それだけじゃないんです。空港への送迎をセミオープンカーにしてそれ自体をアクティビティにしてみたり、名物スパ「スパサファリ」ではトリートメントルームまでわざわざ2時間かけてトレッキングさせたあとに施術したり、自然に回帰して人間性を回復していく。ニヒ・スンバでの体験はすべてが真のラグジュアリーだった。
才津: 人気デザイナー、トリー・バーチのファミリー、クリス・バーチがオーナー。島民との共生を目指す経営理念も素敵ですよね。旅行者が集うことで地元に利益が還元される仕組みが整っているから、島民たちからもものすごく歓迎される。
三浦: ああ、こういうところ好き。人間は結局自然の一部なんだって感じさせてくれるところ。僕は同じくインドネシアの「バンブー・インダー」が良かった。バリ島のウブドにあるんだけど、竹でできたインドネシアの伝統家屋の中に滞在する。
ジャングルの中にあって、とにかくナチュラル。エコリゾートなのでプールも薬品を使っておらず、カエルが泳いでいたほど。自分と自然との境界線がなくなっていく感じがたまらない。ただ、夜は逆に川の音がうるさくて眠れなかったんだけど(笑)。