宇宙

2023.05.10

火星衛星探査計画のマークをJAXAが募集中

プレスリリースより

JAXAが、火星の衛星に着陸して試料を地球に持ち帰る世界初の火星圏サンプルリターン計画「MMX」のミッションマークのデザインを公募中。

このマークは2024年度に打ち上げ予定のロケットに描かれるほか、スタッフのジャケットの腕ワッペン、関連グッズにも採用される予定です。ただし、ポートフォリオ(過去作品)の審査をともなうデザインコンペであるため、プロのデザイナーが応募対象となります。
JAXA MMX公式ホームページより
MMXは「太陽系の惑星形成の謎を解く鍵」の採取を目的としています。探査機は1年をかけて火星周回軌道に到達し、後に火星の衛星フォボスとダイモスの擬周回軌道に入り、観測とサンプル採取を行います。地球へは2029年に帰還予定です。これは、JAXA主導のもとNASAをはじめ欧州の宇宙機関などが協力し、500人のスタッフが参加する大規模な国際プロジェクトです。マークは、ミッションの認知度を高めること、そしてスタッフの結束の強化を目的としています。

デザインコンペは、アメリカのボストンに本社を置き世界38箇所に拠点をもつ、クリエイティブ、マーケティング、デジタル専門の人材エージェンシー、Aquent(エイクエント)が行います。ロゴマークとそのガイドラインの制作に実績のあるプロのデザイナーで、作品を電子データで納入でき、日本語または英語でコミュニケーションがとれる人ならどこに住んでいても応募できます。
まずはポートフォリオによる一次審査で候補者が5名に絞られ、7月下旬に最終審査の結果が発表されます。審査基準は、ミッションのコンセプトを理解していること、万人に親しみやすくMMXの魅力がよく伝わり、一目で大まかなサンプルリターンミッションの概要がわかるものとなっています。また、ロケットのボディーやピンバッジなどに使われることを考慮したデザインも条件のひとつ。

グランプリは1名。デザインはMMXミッションマークに採用されます。

プレスリリース

JAXA MMX公式ホームページより

文 = 金井哲夫

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