前向きな点としては、自動化がイノベーションを生み出し、新たな雇用につながるとゴールドマンは主張している。企業はAIのおかげでコストを削減できる。事業の構築と成長にリソースを投入することができ、最終的に世界のGDPを年7%成長させる。
「AIで代替可能な職種」の採用凍結
ニューヨーク州アーモンクに本社を置くIBMの最高経営責任者アービンド・クリシュナは、AIで代替可能な職種の採用を一時停止すると発表した。事務管理部門のバックオフィス業務や人事などの職が対象となる。IBMには顧客と接しない従業員が約2万6000人おり、今後5年間でその約30%、数にして7800人ほどがAIに置き換えられる可能性があるとクリシュナは指摘する。IBMは26万人の従業員を擁し、ソフトウェア開発と顧客対応業務の雇用を継続する予定だ。AIのゴッドファーザーが懸念語る
ジェフリー・ヒントン博士はAIに長年携わってきたことから「AIのゴッドファーザー」とされている。米紙ニューヨーク・タイムズはグーグルで10年働いてきたヒントンがこのほど同社を退社したと報じた。In the NYT today, Cade Metz implies that I left Google so that I could criticize Google. Actually, I left so that I could talk about the dangers of AI without considering how this impacts Google. Google has acted very responsibly.
— Geoffrey Hinton (@geoffreyhinton) May 1, 2023
ヒントンの退社の理由は、AIの普及による人々への悪影響への懸念だ。誤情報や雇用市場の混乱、深刻な実存的リスクなどを危惧していると明らかにした。75歳のAIゴッドファーザーは、Google(グーグル)に縛られることなくAIがもたらす潜在的なダメージについて自由に発言するために社を去った。AIの第1人者であるヒントンはこの分野への自身の貢献を後悔しているという。
(forbes.com 原文)