日本の印象にマイナスの影響も
空港は、海外から日本を訪れた人にとって「旅の始まりと終わり」となる場所。そのため日本政府は、コロナ前から「入国審査の待ち時間を20分以内」を目指すことをうたい、円滑かつ厳格な出入国管理をするべく、バイオカートや顔認証ゲートの導入などを進めている。新型コロナのため、出入国在留管理庁では2020年3月以降、入国審査にかかる待ち時間のデータは公表していないが、最近の外国人観光客数の急増ぶりを見ると、出入国審査に20分以内で済むのは難しいだろう。
しかも出入国審査にあまりにも時間がかかり、飛行機を乗り過ごすことになったりしたら大変だ。日本における外国人観光客の満足度にも影響を与えかねない。
せっかく円安と水際対策緩和をきっかけに増加している外国人観光客。日本経済を盛り上げる大切な存在でもある彼らに「また日本に行きたい」と思ってもらうためには、空港で快適に過ごせることも重要なポイントになるのではないか。
スムーズに出入国審査を受けるためには
最後に、近く空港を利用する方に向けて、出入国審査をスムーズに受けるためのポイントを紹介しよう。まずは手荷物検査を受ける際は、事前に機内に持ち込めないもののルールを確認して、それらを手荷物に入れておかないことだ。カッター、ハサミなどの刃物、化粧品や衣料品以外のスプレー缶、ペットボトル飲料は機内持ち込みが禁止されている。(*ペットボトル飲料は、保安検査後の制限エリアで購入したものは機内持ち込みが可)
国際線の場合、化粧品などの液体物は、100ml以下の容器に入れて、1リットル以下の透明のプラスチック袋に入れる必要がある。
また各空港や航空会社のWebサイト等で、空港での混雑が予測される時間帯をあらかじめ案内している場合もあるので、自分が利用する時間帯と重なるなら、早めに空港を訪れるなど対処するといいだろう。
さらに海外を訪れて日本に帰国する際は、デジタル庁の「Visit Japan Web」のサービスを利用するのが便利だ。これは、Web上で事前に検疫の手続きと入国審査、税関の手続きまでを行えるサービスで、これを済ませておくと、入国審査や税関の手続きの時間が短縮される(利用可能な空港は、羽田、成田、関西など7空港)。
これらのポイントを押さえて、ぜひ少しでも快適に空の旅を楽しんではどうだろう。