スタートアップ

2023.04.11 18:00

「人間の意識をロボに伝送」avatarinが20億円調達【4月第1週資金調達まとめ】

国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、資金調達のサマリーを発表している。この記事では、4月1週目の“注目のトピック”として選ばれた5件の資金調達について紹介する。

avatarin

調達額:20億円
調達先:日本政策投資銀行 / 三菱UFJ銀行
備考:シリーズAラウンド

距離や時間を超えたアバター旅行を体験できるサービス「avatarin」を提供するANA発スタートアップ。

「avatarin」は、アバターロボット「newme」を操作して自分の意思で動き回り、現地の人とのコミュニケーションやオンラインショッピングを楽しむことができるサービスだ。

ユーザーは様々な種類の体験の中から気になるものを検索し、移動したい場所にある「newme」を選択して日時の予約を行えば好きな場所からオンラインでのアバター体験を楽しむことができる。

同社は自身の意識や存在感を距離や時間等の物理的制約を超えて遠隔地に伝送する独自のアバター技術を活用し、人があらゆる場所で活躍できる社会を実現することで様々な社会課題の解決に貢献することをビジョンに掲げている。

2023年4月にはシリーズAラウンドにおいて日本政策投資銀行、三菱UFJ銀行を引受先とした第三者割当増資により、総額20億円の資金調達を実施した。

ANAHDからの出資額と合わせた累計調達額は40億円となる。今回調達した資金により、「newme」の海外を含む展開の加速と、アバター技術の核となるアバターコアの開発・研究および活用の強化を図っていく方針だ。

電脳交通

調達額:12億円
調達先:JPインベストメント / ENEOSイノベーションパートナーズ / 四国旅客鉄道 / 沖東交通 / 三和交通 / 三菱商事 / 第一交通産業 / エムケイ / 阿波銀行 / 徳島大正銀行 / いよぎんキャピタル
備考:シリーズCラウンド

タクシーの配車代行サービスや、IT 技術を活用した運行・配車業務効率化システムを開発・提供するスタートアップ。

同社が開発した日本初の「クラウド型タクシー配車センター」は、全国の小規模タクシー会社向けの配車センターアウトソーシングサービス。

専用アプリが搭載されたタブレット端末をタクシーに設置し、配車センターから送付される情報に基づき、配車業務の最適化を図ることが可能。

従来の配車センター運営費用の1/3〜1/2程度のコストで24時間365日の配車業務を運営できる上、各事業者の既存の電話番号を継続して利用できるため、導入障壁も低いことが特徴だ。

2023年4月には、既存引受先である三菱商事、第一交通産業、エムケイ、阿波銀行、徳島大正銀行、いよぎんキャピタルと、新規引受先であるJPインベストメント、ENEOSイノベーションパートナーズ、四国旅客鉄道、沖東交通グループ、三和交通から総額約12億円の資金調達を実施し、累計資金調達金額は約27億円となった。

今後は地域交通の課題解決に向けたタクシーのDXを加速するとともに、事業基盤を活かしたデマンド交通や脱炭素などの新たな取り組みに着手し、日本の地域社会が抱える移動・交通の課題解決を目指していく。
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文=STARTUP DB

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