キャリア

2023.03.31

Z世代のキャリアづくり 6割は「成長できないなら離職」の考え 

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変化が激しく、先行き不透明なVUCAの時代。自らのキャリアを主体的に考え、自主的に開発していく「キャリアの自律」が求められている。そうした時代の流れに適応すべく、高い成長意欲を持ち、自信のキャリアを積極的に切り拓いていこうとするZ世代の学生たちの姿が目立っている。

学生向け就職サイト「ブンナビ(文化放送就職ナビ)」を運営する文化放送キャリアパートナーズは、2024年卒業予定の学生を対象とした調査結果を発表(有効回答数 約300件)。

昨今、入社後に「ブラック企業ではないものの、成長できないから」という理由で早期離職するケースが増えている問題について、「その理由に同意できる」(30.1%)、「どちらかといえばその理由に同意できる」(35.6%)と答えた人の割合は、合わせて6割超に上った。

回答者からは、「成長していると実感することで、働くやりがいを感じると考えるから」といった声に加え、「個人としての力をつけないと、今後の社会では生きていけないと思うから」「成長できなければ、給料なども上がらないと思うから」「ある程度成長できないなら時間の無駄だし、今後の自身のキャリアに響くため」などという意見も。終身雇用制度の崩壊を受け、会社に頼らず自らのスキルやキャリアを磨いていく必要性や危機感を理由にあげる学生が多かった。

続けて企業選びにあたって、入社後成長できるかを重視するか尋ねたところ、「はい」(50.2%)「どちらかといえば、はい」(41.2%)が合計9割超に。具体的な成長のイメージについては、最多が「成果を出すために必要なスキルを身に付けること」(69.2%)、次いで「社会人としての常識が身に付くこと」(43.6%)、「様々な人と意見・議論を交わせるようになること/発信力」(43.3%)、「自分なりの専門分野を持つこと」「大きな仕事・裁量のある仕事を任されること」(いずれも41.5%)の順となった(複数回答可)。

同社が2022年9月、2024年卒業予定の学生に行った調査によると、インターンシップへの参加経験者が8割を上回るなど、学生の多くが企業での就業体験を持つ。

「当社には、成長できる環境があります」━━採用活動で謳う企業は、世の中に数多く存在する。本当にその環境が用意されているのか、これから学生たちは就職活動、あるいは新入社員としての働きを通して、よりシビアかつ正直な目で真偽を見極めていくことだろう。

プレスリリース

文=大柏 真佑実

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