企業の事業の延長線上に活用したケースも
MY FOOTBALL KITは、ボール1個いくら、何個送ればいくらというような、普通の商品の売買とは異なるシステムで運営されている。企業でも団体でも個人でも、こういうところにこういう形で贈りたいとか、極端なことを言えば贈り先が決まっていなくても、どのような形で取り組みたいかによって、協賛にはさまざまな方法がある。たとえば、水道の工事やトラブルに対応している広島のある企業は、その事業の延長線上でMY FOOTBALL KITを活用しているのだそうだ。「その企業は、MY FOOTBALL KITをある幼稚園に贈ることにしたんですが、ボールの組み立ての前に、まず紙芝居で水の大切さやSDGsへの貢献について子どもたちに伝えたいという希望がありました。とはいえ、本業とは違うことをするのは慣れていないので、最初の5回は私たちが一緒にやって、感覚を掴んでいただきました。ちょうど先日5回目が終わり、今後は冬に向けてどうするかをお考えになるそうです。
このようにMY FOOTBALL KITを事業の延長線上に置いて、SDGsに企業としてどう貢献しているのかを子どもたちに伝えながら事業を拡大していく。この企業のケースは、会社の仕事とMY FOOTBALL KITが有機的に結びついて効果を生み出している良い事例だと思います」
モルテンは、ただ組み立て式のサッカーボールを作るだけではない。SDGsにどのように貢献していくか、企業として社会課題に取り組んでいくかを協賛企業とともに考えている。
「みなさんに共通しているのは、このような支援を単発で終わらせたくないという気持ちがあることです。どこかでイベントをして、花火を打ち上げておしまいというのではなく、持続的にこういった支援を繋げられるような枠組みを作るにはどうしたらいいかというような相談を受けます。
一方で、プロジェクトを続けて間もなく2年になりますが、さまざまな課題が見えてきているので、それを解決するには製品なのかサービスが良いのか、考えている途中です。私たちの事業もボールを開発しておしまいではありませんので、期待していただきたいと思います」