西野教授によると、就寝時間を一定にすることで入眠に最適なリズムが生まれ、寝つきがよくなり、深い睡眠が生まれやすくなる。とはいえ現代社会では交代制勤務をなくすことはできないため、シフトを前へずらすのではなく、後ろへずらすことが重要だという。
「たとえば、病院の看護師の日勤、準夜勤、深夜勤の三交代制の場合なら、深夜勤→準夜勤→日勤ではなく、日勤→準夜勤→深夜勤の順番でシフトを組むということです。そのほうが順応しやすく、眠気や生産性の問題が少なく、満足度が高いと言われています」
質を上げるための「睡眠12か条」
最後に、私たちが「睡眠の質」を向上させるためにできることはあるのだろうか。西野教授によると、入眠後の90分間にしっかり眠ることが重要だという。「黄金の90分」とも呼ばれるこの時間はノンレム睡眠のなかでも深い睡眠がとれている時間で、「自律神経が整う」「成長ホルモンが分泌される」「脳のコンディションがよくなる」といった働きがある。
そして、より良い睡眠のために意識すべきポイントとして「睡眠12か条」を掲げる。
出典:ブレインスリープ
睡眠に悩みを抱える人も、そうでない人も、今一度自分の「睡眠の質」を向上すべく、生活を見直してみてはどうだろうか。
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