Cyclonに登録したユーザーは、利用から6カ月が過ぎた後からダメージの状態を確認して、シューズの交換をリクエストできる。新しいシューズが届いたら、履き古したシューズはOnに返却することがCyclonのルール。シューズを返せばサブスクリプションの解約も自由だ。
筆者がコペッティ氏にインタビューをした3月上旬は、ちょうどCloudneoのユーザーが最初の6カ月間のサイクルを迎えた頃だった。「今のところリサイクル率は順調に7割程度に達している」とコペッティ氏は満足そうに笑みを浮かべた。
コペッティ氏はCyclonのサービスも順調に回り始めたと話す
今後も回収率を上げるために、いくつかの取り組みに力を入れるという。ひとつはCyclonのサービスに対応するシューズの選択肢を増やすことだ。コペッティ氏は今後3〜4年前後で、OnのシューズのほぼすべてをCyclonのサブスクリプションサービスで利用できるようにしたいと展望を語った。Cloudneoのカラバリを拡大することにも課題として取り組んでいるという。
お気に入りのシューズはいつもきれいなまま履き続けたいものだ。新しいシューズをリサイクルしながら楽しめるサブスクはとても魅力的だが、交換の際に都度申し込みが必要になり、履きつぶした方のシューズを返送する手間もかかる。
実際ユーザーにかかる負担は少ないものの「リサイクル率を上げるために、そのプロセスをさらに簡略化したい」とコペッティ氏は意気込む。また、地球環境に配慮したOnのCyclonをより多くの人々に知ってもらうために、インセンティブ制度のような仕組みを導入することの有効性も現在検討しているようだ。