・主要な公立・私立のR1大学130校では、10年ほど前から博士号取得者の過半数が女性であるにもかかわらず、学長といったトップの地位を占める女性は22%に過ぎなかった
・歴史上、少なくとも3人の女性が学長になった大学が6校ある一方で、60校はゼロだった
・博士号取得者の約5人に1人が有色人種の女性であるにもかかわらず、トップが有色人種の女性であった大学はわずか5%であり、有色人種の女性の格差はさらに広がっている
・このジェンダーギャップは教育機関の理事会にも及び、理事長に占める女性の割合はわずか26%である
この問題は、報告書にあるように、キャンパスのリーダーとなるべき十分な数の女性の人材がいないことが原因ではない。実際、これらの大学では、多くの女性が管理職の下位に位置する重要な役職に就いている。学部長の39%、副学長職の38%が女性だ。しかし、トップに立つとなると話は別だ。女性が占めるのは、大学の学長職の22%、大学システムの学長職の10%にしかすぎないのである。
このように、米国のエリート大学での今後のリーダーの構成は、視点を変えて考える必要がある。ガラスの天井は、半分が割れているのか、それとも半分無傷なのか?
どのような答えを出すにせよ、2023年はいくつかの重要な課題によって、そのリーダーシップのあり方が試されることになる。もし大学入試におけるアファーマティブ・アクションが最高裁で違法と判断されたら、大学はどのように対応するのだろうか? 米国人の高等教育への信頼は回復できだろうか? 学生が訴えるメンタルヘルスのニーズの高まりに、教育機関はどのように答えるのがベストなのか? そして、最も裕福な大学は、低所得の背景を持つ学生をより多く入学させ、卒業させるために、より良い仕事をすることができるだろうか?
全米で最も注目される学長たちが効果的なリーダーシップを発揮することが、これらの問題の1つ1つに取り組む鍵となる。
(forbes.com 原文)