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2023.01.12

バッファロー大学に言語障害に関するAI研究所設立、米NSFから助成金約26億円

Getty Images

米国国立科学財団(NSF)は、バッファロー大学に5年間で2000万ドル(約26億円)の助成金を授与し、幼児の言語聴覚学のニーズに焦点を当てた人工知能(AI)研究所を設立することを決定した。

この新しいAI研究所は、新しい言語聴覚学的評価、介入、サービスにつながる高度なAI技術の開発を目指す。この助成金は、NSFと教育省教育科学研究所からのものだ。

バッファロー大学のサティッシュ・K・トリパティ学長は、今回の受賞について以下のように語った。「米国国立科学財団から、このインパクトのあるイニシアティブのリーダーに選ばれたことは、若い学習者が活躍できる公正で包括的な環境の育成など、社会の最も緊急な課題に取り組む上で、私たちの世界クラスの研究者が極めて重要な役割を果たすことを強調しています」

トリパティ学長は、チャック・シューマー、カーステン・ギリブランド両上院議員、ブライアン・ヒギンズ下院議員による、大学および連邦政府助成金による研究への支援についても謝辞を述べた。

この研究所には、バッファロー大学、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校、スタンフォード大学、ワシントン大学、コーネル大学、ネバダ大学リノ校、テキサス大学エルパソ校、ペンステート大学、オレゴン大学の9大学から30人以上の研究者が参加している。バッファロー大学の研究・経済開発担当副学長であるヴェニュー・ゴーヴィンダラジュが、この助成金の研究代表者を務めている。

参加する研究者は人工知能、自然言語処理、ソーシャルロボティクス、コミュニケーション障害、多様性と包括性、学習科学、コミュニケーションなどの分野で専門知識を有している。

本研究所は、2つの新しいAIソリューションを開発することを課題としている。

・音声・言語問題の早期スクリーニングを可能にするAIスクリーナー。このスクリーナーは、幼児教室で使用され、子どもたちの自然なやりとりのビデオやオーディオストリームを分析し、発話、表情、その他のジェスチャーを測定し、取得が困難な発話の自動性を評価することができるようになる。

・言語聴覚士が、それぞれの子どもにとって最も効果的となるように調整された、根拠に基づく介入方法を生み出すことを支援するアプリAIオーケストレーター。このアプリは、生徒の進捗を監視し、収集したデータに応じてレッスンプランを調整する。
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翻訳=上西 雄太

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