火星の居住可能性の歴史はどこまでわかっているのか
まだ先はかなり長いだろうとスターンは考えている。探査車のキュリオシティとパーサヴィアランスによって、火星に有機炭素を含む分子が存在することが確認されているとスターンはいう。現在、火星に液体の水はあるのか?
過去に水があった証拠はたくさんあるが、現在水が流れているという証拠はない。見つけようとしている鉱物は、水の中でのみ生成される鉱物だとスターンはいう。なぜ火星はこんなに早く大変な状況になったのか
「火星が悪い方向へ向かったのか、地球が運良く居住性を獲得したのか私にはわかりません」とスターンは話す。とはいえ、火星にとって不運だったのは、地球より小さいためにずっと早く冷えたことだとスターンはいう。通常であれば惑星に磁場を作っていたであろう内部ダイナモを、火星は早い時期に失った可能性が高い。もし磁場があったら、太陽の荷電粒子の攻撃から赤い惑星を守ってくれたはずだ。
NASAの火星探査機、MAVEN(メイヴン)は、火星が太陽風の荷電粒子によって大気を剥ぎ取られた可能性が高いことを示した。
火星の表面下には氷があることを私たちは知っている。液体の水がある可能性もあるが、確認はできていない。火星の地下はまったく探査されていないが、地球の地下が居住可能であることを私たちは知っている。地球では深さ5キロメートルほどのところにも生命がいるとスターンは語る。
火星の地下にも生命はいるのか?
こればかりは白紙状態であり、そこへ行っていないので何もわからない。もし地球の深いところに生命がいるなら、火星の深いところにもいる可能性は高いという。(forbes.com 原文)