ファッション

2023.01.28 18:00

ミラノが存分に味わえる、ラグジュアリーで迫力あるアルマーニのコート

森岡:ディテールなどを見ると、確かにミリタリーの要素も感じられますね。

小暮:ミリタリー的な機能性もその一部に含まれると思いますが、彼がデザインする服って、とても着やすく動きやすいのではないでしょうか。しかも着て動き回ってもシルエットが崩れず、ラインがきれいなんです。

森岡:特に彼がデザインするコートについてはそれが言えると思いますね。私がジョルジオアルマーニのコートを好きな理由のひとつもそれです。加えてこのコート、異素材使いのデザインが素敵です。ラグジュアリー素材を大胆に使っているところが彼らしい。

小暮:英国的なストライプ生地とゴージャスなベルベットのコンビネーション。これはシックでゴージャス。ベルベットは今回のコレクションではジャケットなどにも多用されているようですね。

森岡:ミラノらしく、そしていかにもジョルジオ アルマーニといった味わい。モードの本筋を追求するといった感じですね。

小暮:我々がはじめてジョルジオ アルマーニを知った1980年代とか90年代のテイストを感じますね。

森岡:その時代って、ここ数年、ファッションの大きなトレンドのひとつじゃないですか。その中心にいた彼が発表したラグジュアリーの王道を行くコートと言えますね。

小暮:カジュアルにも着られるモデルですが、風格さえ漂っている気がします。



森岡 弘◎『メンズクラブ』にてファッションエディターの修業を積んだ後、1996年に独立。グローブを設立し、広告、雑誌、タレント、文化人、政治家、実業家などのスタイリングを行う。ファッションを中心に活躍の場を広げ、現在に至る。

小暮昌弘◎1957年生まれ。埼玉県出身。法政大学卒業。82年、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)に入社。83年から『メンズクラブ』編集部へ。2006年から07年まで『メンズクラブ』編集長。09年よりフリーランスの編集者に。

photograph by Masahiro Okamura|text by Masahiro Kogure|fashion direction by Hiroshi Morioka|illustration by Bernd Schifferdecker edit by Akio Takashiro

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