Snapdragonといえば、クアルコムがAndroidスマホやPC、スマートグラスなどデジタルデバイス向けに幅広く展開するシステムICチップのブランドだ。同社は以前からスマートEVやコネクテッドカーの開発に求められる多彩な自動車向けソリューションも展開してきた。今回ソニー・ホンダモビリティのAFEELAへの採用が決まれば、その注目度はさらに増すことになるだろう。
AFEELAが採用を予定する「Snapdragon Digital Chassis」には5G通信に対応するモデムのほか、自動運転・先進運転支援システム(AD/ADAS)、車載インフォテインメントシステム(デジタルコックピット)のソリューションが統合されている。現在は主にAndroid OSのスマホやタブレットなどモバイルデバイスに搭載されているクアルコムのモデムICの性能は定評がある。
安心感を演出するオーバルコンセプトデザイン
最初はソニーのVISION-Sに採用された「オーバルコンセプト」は、AFEELAのプロトタイプにも継承された。
デザインは装飾的な線や造形を省いたもので、内装もシンプルなトーンに統一している。代わりにボディは内外側ともに柔らかなラウンドフォルムを打ち出し、最先端のセンシング技術がドライバーを360度周囲から包み込む「安心感」を強調している。
シンプルなトーンに統一したAFEELAの外装
フロントエリアには両端に広がるワイドなパノラミックスクリーンを搭載。メーターなどの走行情報を表示する画面を遮らないように、上側を大胆にカットしたユニークなデザインのステアリングが特徴的だ。
パノラミックスクリーンに被らないようにユニークなデザインとしたステアリング
CESで発表されたプロトタイプモデルは、リアシートに座る同乗者のためのスクリーンを搭載している。VISION-Sのコンセプトには、ソニーの独自立体音響技術である360 Reality Audioにも対応するサウンドシステムが含まれていた。AFEELAにもオプションなどで、発売時に最新の360 Reality Audioに対応するサウンドシステムが選べるようになるのだろう。