そんな中、アーティストがビジネスの視点をもクロスさせ、アートの可能性を模索するエキシビション型のイベントが開催された。
プロデュースを手掛けたのは、アーティストのKiNG。「アート×テクノロジー×エイジウェル」と名付けたトークショーから見えてきた、アートが結ぶ「場」の意味とは──?
ゲスト:長谷川彰宏(アーティスト)、山崎雅人(KDDIウェブコミュニケーションズ・代表取締役社長)、KiNG(アーティスト、Magnet303主宰)
モデレーター:谷本有香(Forbes JAPAN 執行役員 Web編集長)
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写真:YURIHORIE
ビジネスの表舞台へと背を押すアート空間
谷本:アート、テクノロジー、エイジウェルという面白い組み合わせのトークショーを開催させていだきます。本日は、素晴らしい方々をゲストに迎え、会場一体になって、価値あるお話を伺えればと思います。皆さんに自己紹介をお願いします。
山崎:このフロアを作らせていただいたKDDIウェブコミュニケーションズの山崎です。アート作品を展示する『FLAT BASE』は、オフィスの拡張空間という位置づけで構想しています。第一回目のイベントとして、本日トークショーを開催する運びとなりました。一見相対するように見える、アートとカルチャーとビジネス。これらをどのように取りこんでいくかを一緒に考えていければと思います。
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山崎雅人 KDDIウェブコミュニケーションズ・代表取締役社長 写真:YURIHORIE
長谷川:長谷川彰宏と申します。現在、東京藝術大学・修士課程2年生です。今年の春、KiNGさんとお目にかかって、今回こちらに僕の作品を飾らせていただくご縁となりました。個人的には、3年前、比叡山近くの西教寺で修行し、僧侶の位も持ちつつ、画家としての活動もしています。
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長谷川彰宏 アーティスト 写真:YURIHORIE
KiNG:アーティストとプロデューサーとして活動しておりますKiNGと申します。今回、アートやカルチャーを深掘りする「Magnet303」プロジェクトを立ち上げました。ビジネスマンとして第一線でご活躍されている山崎さんとは、スピリチュアルなお話も共有できる心友だと思っています。
今回こういう形でご一緒できて感動しております。心と心を繋げるものを総称して、私のプロジェクト名を「Magnet=マグネット」とネーミングしました。ここは、アートのルーム&アーカイブの空間です。本日は、よろしくお願いします。
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KiNG アーティスト、Magnet303主宰 写真:YURIHORIE
オフィスに誕生したアートスペースの役割
谷本:そもそも、なぜこのような取り組みをされようと思ったのでしょう?
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谷本有香 Forbes JAPAN Web編集長 写真:YURIHORIE
KiNG:「Magnet303」プロジェクトは、そもそも、ファッションでは当たり前にある充実したプライマリー市場とセカンダリー市場が、アートの世界にはなく、その両者に隔たりがあると感じた課題感からはじめました。すでにMagnet303というプロジェクトは始動していたのですが、この取組をビジネスの場に移植してみたら何が起こるのだろう?という実験でもあり、壮大な現代アートでもあります。
私は今回のこのプロジェクトを「過去・現在・未来」を超越していくアートと人をN次元的視座につなぐ、磁力発生プロジェクトだと認識していて、今回は、ある時代のインパクトとなった作品群の中に身を置くことによって、自身の視点が、言葉を超えて、多様な感性に結びつくことを体感してもらえたらと思っています。
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写真:YURIHORIE