ビジネス

2022.11.20 08:40

年末商戦、今年のトレンドは消費者の「計画性」


実店舗での買い物が復活へ


消費者がコロナ禍を過去のものとする中で、年末ショッピング計画の中心には再び店舗が戻っている。買い物客は今年、年末の買い物の半分ほどを実店舗で行うことを計画している。

鋭い小売業者は、実店舗で買い物したい消費者はただの取引以上のものを求めていることを認識している。買い物体験にさらに多くのものを求める消費者の数が増えていることには、買い物の前後の食事や美容サロンでの施術、あるいはネットで購入したものの引き取りなど、何かプラスをもたらすサービスが必要とされていることが示されている。

消費者が配送費の増加に気づき始める中で、店内での引き取りがますます差別化要素となりつつある。アクセンチュアの調査では、店内に専用の引き取り場所があることがブランドを選ぶ際の判断に影響を与えると述べた人は10人中7人近くに上った。

ライブストリーミングの人気も


ネットショッピングと実店舗の間の境界線が薄れていることから、革新的な小売業者は店舗のレイアウトをより創造的に考え、従業員が格別の体験を提供できるようにさらにデジタル技術を活用することを検討している。

店舗で直接行うライブストリーミングのトレンドが良い例だ。アクセンチュアの調査では、小売業者の半分ほどが店舗をライブストリーミングスタジオとして使用するか、年末専用のバーチャルショッピングのスペースを設けることを既に計画していると述べた。

米百貨店ノードストロームは昨年から、美容やホーム、アパレルなどのカテゴリーでライブストリームを提供している。

また、美容品企業エイボン(Avon)は、消費者の教育と交流のための手段としてビデオチャットやライブ販売、相談、バーチャルサービスを含めたライブストリーミングを活用している。

こうした例は、ネット販売を支える楽しくて興味深い方法であるだけでなく、前線で働く労働者に投資し、その才能を活用する素晴らしい機会でもある。

計画的な消費者を標的に


買い物客がより慎重に年末の出費を計画する中、利益性を維持したい小売業者は、販促活動の標的を定めて販売体験をカスタマイズする方法をより賢く考える必要がある。

消費者のニーズを満たし、買い物体験を強化する楽しく刺激的で革新的な技術主導の方法を見つけることは、記憶に残る体験を提供し、消費者のニーズを満たし、年末以降も健全な売り上げや純利益を出す上で重要になる。

forbes.com 原文

翻訳・編集=出田静

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