より計画的に準備する消費者
コンサルティング大手アクセンチュアが毎年行う「Holiday Shopping Survey（年末ショッピング調査）」では、消費者の84％が今年の年末を楽しみにしていることが判明した。同時に、消費者の計画性が今年の重要なショッピングのトレンドになりそうだ。
調査対象となった1500人以上の米国の消費者の3分の1以上は、年末は決めた予算を守る計画だと答えている。一方、コストをより長期にわたり分散するため、早い時期から買い物を開始する人が増えている。
消費者の42％は、年末に向けた買い物を早くも8月から始めたと述べている。さらに、6人に1人は年末後のセールや割引を利用して今年の年始から準備を始めたと答えた。
また用意周到な消費者は、贈り物についても創造性を発揮しているようだ。先述の調査では、5人の消費者のうち1人以上は、手作りのプレゼントを作るための資材に以前より多くの資金を費やすことを計画していることが示された。
小売業者、データ主導の対応が必要に
予算が厳しくなる中、多くの小売業者は入れ替えが必要な過剰在庫を抱えていて、セールや割引の可能性が高まっている。アクセンチュアが米国の小売業界の役員らを対象として行った別調査からは、3分の1以上の会社が特別な措置を講じるか、余剰在庫を大幅に値引きしていることが判明した。
また、同様の数の企業が価格や販促活動を見直している。こうした企業は、より計画的に行動するコスト意識の高い顧客という今年のトレンドには、より正確な対応が必要であることを認識している。このためには顧客データをさらにしっかり分析し、マーケティングや販促活動は最も大きな効果が及ぶ顧客や商品を標的とすることが必要だ。
クリスマスのショッピングシーズンの長期化によりタイミングも重要となる。動態的マーケティングやプロモーション計画も極めて重要だ。
