ビジネス

2022.11.20 12:30

クラウドファンディングを通じて生まれたインパクト15選

ASAHIYAMA ZOO SUPPORTING PROJECT

意志が共感と資本を集め、コレクティブ・インパクトをもたらし、社会を変える。困窮者支援から街の再生、モノづくりまで。ウィズ・コロナ時代に誕生したプロジェクトを紹介する。

プロジェクト起案者・組織名 1:総額 2:人数

コロナ禍で家や仕事を失う人をひとりにしない


認定NPO法人抱樸



1:1億1579万8000円 2:1万289人

コロナ禍で仕事と住まいを失った人を支援するプロジェクト。2020年にREADYFORで実施し1億円以上の寄付を集めた。寄付金のうち8000万円を住宅支援事業に充て、最終的に183室を確保。「公的資金が入らないことで、障害者や高齢者、ひとり親家庭などの属性の縛りなく支援できた」(抱樸)。

HPVワクチンの認知度を上げ子宮頸(けい)がんなどの疾患を減らす


重見大介(産婦人科医)



1:4510万1000円 2:4746人*2回の合計

ヒトパピローマウイルス(HPV)関連疾患を予防するHPVワクチンの科学的に正確な情報を広めるプロジェクト。2020年と21年にREADYFORで実施し、医療従事者や病気当事者をはじめ4746人から支持を集めた。その後の署名活動なども経て、厚生労働省は22年4月から積極的接種の勧奨を再開。

クーデター下のミャンマー市民にタイ経由で医療や食料を届ける


ミャンマー緊急支援チーム21 #JUST Myanmar 21



1:5512万2000円 2:5102人

ミャンマーとかかわりのある研究者や作家、学生など有志によるプロジェクト。2021年にREADYFORで実施。支援金は、国軍や警察から暴力を受けた人の医療費や、避難所や食料の確保に充当。ミャンマー国内が機能不全に陥るなか、タイの国際ネットワーク経由で送金。国際協力の新たなかたちを示した。

ローカル線の無人駅を使って地域の可能性をリデザイン


塩満直弘(hase代表)



1:469万5154円 2:338人

山陰本線の無人駅・阿川の敷地内に飲食、物販、レンタサイクルの商業施設をつくるプロジェクト。2020年にMOTION GALLERYで実施。駅を中心に土地の可能性を再編集し、新たな価値を創造。開業後は「観光列車の停車時間が長くなり、近隣店舗の数も増加。世代を超えて人々が集う場所になった」(塩満)。
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編集=瀬戸久美子

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