推定生涯収入11億ドル、フェデラーの偉業を数字で振り返る

ロジャー・フェデラー / Getty Images

テニス界のレジェンドであるロジャー・フェデラーが引退した。2021年7月のウィンブルドン選手権で準々決勝まで進んだものの、膝の故障を理由にツアーを離脱。2022年9月23日のレーバー・カップで、ラファエル・ナダルと組んだダブルスが最後の試合となった。

フェデラーは、コート上で数々の偉業を成し遂げたプレイヤーだ。しかし、コート外についても同じことが言える。フェデラーは、テニス界で最も偉大なプレイヤーであったと同時に、ジャンルの枠を超えて、最も経済的な成功を収めたアスリートにも数えられる。それに議論の余地はない。

以下では、フェデラーがテニスプレイヤーとして、そしてビジネスマンとして積み重ねてきた名高いキャリアのなかでも、特に際立った偉業を数字で振り返ってみよう。

16年連続:「世界で最も稼いだテニス選手」の1位をキープした連続年数。米Forbesの推定によれば、過去12カ月で得た収入は9000万ドル(税金とエージェント手数料の差し引き前)だ。

20勝:グランドスラム(4大大会)男子シングルスでの優勝回数。これは、ラファエル・ナダル(22勝)とノバク・ジョコビッチ(21勝)に次ぐ多さだ(4位はピート・サンプラスで14勝)。

2005年から2007年にかけては、グランドスラムで10大会連続の決勝進出を果たした。その間に決勝まで進んだのは、19大会中18大会だった。ウィンブルドン選手権では、男子シングルス8回優勝という最多記録を持つ。また、2012年ロンドン五輪では男子シングルスで銀メダル、2008年北京五輪ではダブルスで金メダルを獲得。2014年には、デビスカップ(国別対抗戦)にスイス代表として出場して優勝した。

通算103勝:男子プロテニス協会(ATP)ツアーでのシングルス通算タイトル獲得数。これはジミー・コナーズの109勝に次ぐ多さだ。キャリア通算の勝利数は1251勝と、こちらもコナーズの1274勝に次いで2位。

310週:男子プロテニス協会(ATP)ランキング1位の通算在位期間。歴代トップは、373週のジョコビッチに譲ったものの、ランキング1位の連続在位期間については、237週で最長だ。また、2018年には36歳でランキング1位に輝き、最年長記録を達成した。

200万ドル:健康に問題がないときに、エキシビジョン・マッチや小規模トーナメントに出場してもらうために、フェデラーが1イベントあたりで要求できる金額。一部のイベントでは300万ドルを超える。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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